篠原ゆき子「精一杯を出し切った」、倉科カナ「この先も役に影響され日常に戻れないのでは」『女たち』予告編&ポスタービジュアル

篠原ゆき子が主演、倉科カナ、高畑淳子が共演するヒューマンドラマ『女たち』が、2021年春に公開される。このほど、本作の予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

本作は、仕事も恋愛も結婚もなにもかもがうまくいかず、半身不随の母と二人暮らしをする40歳を目前にした独身女性が、亡くなった親友の残した養蜂園を継ぎ、自立するまでを描く。

主人公・美咲を演じるのは、『ミセス・ノイズィ』の篠原ゆき子。母の介護をしながら地域の学童保育所で働くが、母からは「あんたなんて産まなきゃよかった」と罵詈雑言を浴びせられながら生きてきた。そんな美咲の唯一の心のよりどころとする養蜂家の親友・香織役に、倉科カナが扮する。マイペースに充実した人生を送っているように見える香織だが、彼女も人知れず心に深い闇を抱え精神を患っていた。そして、美咲の母・美津子役は高畑淳子が務める。篠原ゆき子と高畑淳子による壮絶なバトル、倉科カナの美しくも狂気に満ちた死にざまなど、女優たちの熱演は鬼気迫るものがあり、圧倒される。

■篠原ゆき子(美咲役) コメント
「わたしはここにいます。あなたと同じ時代に生きています」 私が胸を張って伝えたいことは、実はそれだけのことかもしれません。コロナ禍の中でも撮り切ろうという賭けに出てくださった奥山プロデューサー、そして本作りからずっと信頼関係を深めてくださった内田監督に感謝の気持ちでいっぱいです。また、ラストシーンへの緊張で心が動かなくなった私に、高畑さんが掛けてくださった言葉はずっと忘れません。未熟者なりにスタッフの皆さんに助けていただき、精一杯を出し切ったと思います。『女たち』ご覧いただければ幸いです!

■倉科カナ(香織役) コメント
『女たち』の脚本を読んだ瞬間、香織はショートだという強い画が浮かび、髪を切りました。女たちというタイトルとは反して女である事を恨んでさえいる様な役柄だったから、自分の見たくない部分を見つめ、もしかしたらこの先もこの役に影響され日常に戻れないんじゃないか…って不安になりながらも思い切って飛び込み撮影に挑みました。生きる事は苦しい。それでも食いしばって生きぬいていく、泥臭く。汚く。それしかないんだとこの映画を作りながら思いました。映画には蜜蜂が象徴的に出てきます。蜜蜂のように一心不乱に生きた女たちを是非、スクリーンで観ていただけたら嬉しいです。

『女たち』
2021年春 全国公開
監督:内田伸輝
出演:篠原ゆき子 倉科カナ 高畑淳子 サヘル・ローズ 筒井茄奈子 窪塚俊介
配給:シネメディア、チームオクヤマ

【ストーリー】 とある山あいの小さな町。美咲(篠原ゆき子)は半身不随の母と二人暮らしをしている。毎朝目覚めると、母の身体をベッドから起こし、用を足すのを手伝い、服を着替えさせ、食事の支度をする。しかし、母は美咲の料理が気に入らない。味が好みではないと、テーブルから皿ごと床に落としてしまう。それを無言でひとつひとつ拾い上げる美咲。薄暗い部屋に凍てつくような空気が流れる。真夏の、蒸し暑い一日が始まるであろう朝なのに…。お互いに逃げ出したくても逃げ出せない。八方塞がりになった美咲は、家にときどきやってくるホームヘルパーの男・直樹に一縷の望みをかけすがろうとしてしまう。しかしそんなとき、親友の香織(倉科カナ)が突然命を絶ち、いなくなってしまう。美咲にとって、養蜂家として自立する香織は憧れだった。美咲の心もポキリと折れ、崩壊へと向かっていく。

©映画「女たち」製作委員会