「とんび」、「流星ワゴン」など、大切なものを失った家族が再生していく姿を描いてきた重松清による累計発行部数8.5万部を超える小説を、山田孝之を主演に迎えて映画化する『ステップ』が、4月3日より公開される。このほど、本作の柔軟剤CM風特別映像がお披露目となった。
本作は、結婚3年目で、30歳の若さで妻に先立たれた主人公・健一が悩みながらも、周囲の人々との関わりの中でかけがえのない日々を過ごし、娘の美紀とともに、そして常に亡き妻を心に感じながら、ゆっくりと成長していく10年間を描く。
これまで個性的な役柄を数多く演じてきた山田孝之は、3月5日に開催された完成記念トークショーで、自ら「今回は演じていません。遂に“素”の山田を出しました」と発言。さらに、20代の頃はエキセントリックなことにも多数チャレンジしてきたが、「そろそろキャラの限界を感じてきたので…」と今後は柔軟剤のCM出演を望んでいることを告白。そんな山田の願望から、今回特別に柔軟剤CM風の特別映像が制作された。
特別映像では、完成記念トークショーでの山田の発言シーンを中心に、「私の方が柔軟剤のCM向き!」と笑顔を見せる広末涼子、「隣のおじさんはいりませんか?」と茶目っ気たっぷりに語る國村隼ら共演者たちのノリノリのコメントを収録。その後、登壇中の発言を受けて公式で“本当に制作された”CM風映像が展開される。映画本編に登場する、主人公・健一(山田孝之)が洗濯物を干すシーンや、健一の同僚・奈々恵(広末涼子)が会議で発言するシーンに「がんばるパパ、がんばるママ、そんなみんなを応援したい。やさしく香る『ステップ』」というナレーションが重なり、爽やかな健一たちの姿と相まって、まるで本当の柔軟剤のCMのような仕上がりに。映像の最後には、カメラに向かって「(CMのオファーを)お待ちしております」とアピールする山田と広末の姿も登場し、思わず笑える映像となっている。
『ステップ』
4月3日(金)より全国ロードショー
監督・脚本・編集:飯塚健
原作:重松清「ステップ」
主題歌:秦 基博「在る」
出演:山田孝之 田中里念 白鳥玉季 中野翠咲 伊藤沙莉 川栄李奈 広末涼子 余貴美子 國村隼 中川大志
配給:エイベックス・ピクチャーズ
【ストーリー】 健一(山田孝之)はカレンダーに“再出発”と書き込んだ。始まったのは、2歳半になる娘・美紀(中野翠咲、白鳥玉季、田中里念)の子育てと仕事の両立の生活だ。結婚3年目、30歳という若さで突然妻を亡くした健一はトップセールスマンのプライドも捨て、時短勤務が許される部署へ異動。何もかも予定外の、うまくいかないことだらけの毎日が始まった。そんな姿を見て、義理の父母(國村隼、余貴美子)が娘を引き取ろうかと提案してくれたが、男手一つで育てることを決める。妻と夢見た幸せな家庭を、きっと天国から見ていてくれる妻と一緒に作っていきたいと心に誓い、前に進み始めるのだ。美紀の保育園から小学校卒業までの10年間。様々な壁にぶつかりながらも、前を向いてゆっくりと“家族”への階段を上る。泣いて笑って、少しずつ前へ。
(C)2020映画『ステップ』製作委員会