山田孝之「キャラの限界を感じていた。そろそろ柔軟剤のCMを…」本作でエキセントリックな役を卒業!?

「とんび」、「流星ワゴン」など、大切なものを失った家族が再生していく姿を描いてきた重松清による累計発行部数8.5万部を超える小説を、山田孝之を主演に迎えて映画化する『ステップ』が、4月3日より公開される。このほど、3月5日にエイベックス・ピクチャーズにて公開記念トークショーが開催され、キャストの山田孝之、國村隼、広末涼子、伊藤沙莉、飯塚健監督が登壇した。

試写会が中止となり、ツイッターでの生配信となった本イベントに対して、山田は「試写会は残念ながらできなかったですが、楽しみにしてくれていた方々のためにも、いつもの8倍の元気でお送りしております…」と、普段と変わらない低いテンションで挨拶した。

シングルファーザーという役どころに挑戦した山田だが、今回の役では「演じていません」とキッパリ。「エキセントリックな役など、これまで20年間演技をしてきましたが、今回ついに素の山田孝之を出しました」と、本音とも冗談ともとれるコメントで会場をどよめかせた。

広末は、山田がこの役を演じたのが「意外だった」という。「今までのイメージとは違ったので、すごく楽しみだった」そうだが、「この役が素だったと聞いて、嬉しかったです(笑)」とコメント。これに山田は「素でした…」と苦笑いを浮かべつつ、「この作品で広末さんにお会いするのが初めて」だったそうで、現場で「『広末涼子がいる!』となって、本当に緊張していた。だから素です」と本音を漏らしていた。

伊藤が「初めて見る山田さんの顔。パパの顔をしていたのが新鮮」だったことを明かすと、山田は「20代にエキセントリックな役をやってきて、キャラの限界を感じていた。そろそろ柔軟剤のCMを取りにいかなければいけないので」と、本作のオファーを受けた理由を冗談交じりに告白。これに対して広末は、「山田さんが柔軟剤のCMをやるのは想像できない」とし、「私は子育てしてきたので、私のほうが柔軟剤のCMを(笑)」と述べて、会場を笑わせていた。

『ステップ』
4月3日(金)より全国ロードショー
監督・脚本・編集:飯塚健
原作:重松清「ステップ」
主題歌:秦 基博「在る」
出演:山田孝之 田中里念 白鳥玉季 中野翠咲 伊藤沙莉 川栄李奈 広末涼子 余貴美子 國村隼 中川大志
配給:エイベックス・ピクチャーズ

【ストーリー】 健一(山田孝之)はカレンダーに“再出発”と書き込んだ。始まったのは、2歳半になる娘・美紀(中野翠咲、白鳥玉季、田中里念)の子育てと仕事の両立の生活だ。結婚3年目、30歳という若さで突然妻を亡くした健一はトップセールスマンのプライドも捨て、時短勤務が許される部署へ異動。何もかも予定外の、うまくいかないことだらけの毎日が始まった。そんな姿を見て、義理の父母(國村隼、余貴美子)が娘を引き取ろうかと提案してくれたが、男手一つで育てることを決める。妻と夢見た幸せな家庭を、きっと天国から見ていてくれる妻と一緒に作っていきたいと心に誓い、前に進み始めるのだ。美紀の保育園から小学校卒業までの10年間。様々な壁にぶつかりながらも、前を向いてゆっくりと“家族”への階段を上る。泣いて笑って、少しずつ前へ。

(C)2020映画『ステップ』製作委員会