最愛の母を亡くしたダウン症の娘と父が歩む、喪失を乗り越えるための旅『わたしはダフネ』6月公開!

2019年のベルリン国際映画祭パノラマ部門にて国際批評家連盟賞を受賞した、イタリアのフェデリコ・ボンディ監督最新作『DAFNE』(原題)が、邦題『わたしはダフネ』として6月6日より公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

本作は、最愛の母親を亡くしたダウン症の娘と父親が、悲しみを乗り越えて、互いを理解し合うかけがえのない旅へと歩み出すヒューマンドラマ。ささやかな日常にこそ真実があり、与え合い赦し合うことが幸せへの道であることを教えてくれる。2019年に行われた第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門で国際批評家連盟賞、イタリアの批評家が選ぶ国内主要映画賞の第73回ナストロ・ダルジェント賞では特別賞を受賞し、さらには今後の活躍が期待される若手監督の作品や意欲作を上映することで有名な、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2019のアナザービュー部門にも正式出品された。

監督は、長編デビュー作『Mar Nero』(2008)が第61回ロカルノ国際映画祭のコンペティション部門に選出され、最優秀女優賞をはじめとした3部門を受賞して新鋭監督として注目されたフェデリコ・ボンディ。主演は、自身もダウン症であり普段はスーパーマーケットで働きながらも自伝本を2冊上梓するなど活発的に創作活動をしていたカロリーナ・ラスパンティが務める。カロリーナは監督自らがFacebook上で見出し、演技未経験ながらも主役に抜擢された。ボンディ監督はカロリーナの存在そのものが脚本や撮影に大きな影響を与えたと語り、実際にベルリン国際映画祭での上映後にカロリーナ本人が舞台上に登壇した際には、彼女のチャーミングさとシニカルさを併せ持った自然体の演技に割れんばかりの満場の拍手が送られた。共演には、『サスペリア』(1977)で主人公の友人サラ役を演じ、昨今は脚本家・監督としても活躍するステファニア・カッシーニが母親役として名を連ねる。エグゼクティブ・プロデューサーは、『幸福なラザロ』やマッテオ・ガローネ監督の『ドッグマン』、『Pinocchio』(原題)など昨今の良質なイタリア映画に数多く参加してきたアレッシオ・ラザレスキーが務める。

予告編では、明るく溌剌としたダフネ(カロリーナ・ラスパンティ)が周りの人々に愛されていることが見て取れるシーンや、母親の喪失に悲しみ戸惑うダフネと父親の姿が映し出され、後半ではダフネのハミングが印象的な主題歌が映像を盛り立てる。

ポスタービジュアルには、ダフネと父ルイジ(アントニオ・ピオヴァネッリ)が窓際で寄り添い、外を見つめる姿が収められる。

『わたしはダフネ』
6月6日(土)より、岩波ホールほか全国順次ロードショー
監督・脚本:フェデリコ・ボンディ
原案:フェデリコ・ボンディ シモーナ・バルダンジ
出演:カロリーナ・ラスパンティ アントニオ・ピオヴァネッリ ステファニア・カッシーニ アンジェラ・マグニ ガブリエレ・スピネッリ フランチェスカ・ラビ
配給:ザジフィルムズ

【ストーリー】 ダフネ(カロリーナ・ラスパンティ)は快活で明るいダウン症の女性。スーパーで働きながら、母マリア(ステファニア・カッシーニ)、父ルイジ(アントニオ・ピオヴァネッリ)と平穏に暮らしていた。しかしマリアに突然の死が訪れ生活が一変。年老いたルイジは自分が死んだら娘がひとり残されてしまう、と不安に苛まれてふさぎ込んでしまう。ある日、ダフネは、母の生まれた村を訪れてみようと父に提案。その旅は、愛する人の死を乗り越え、お互いを理解し合うための、かけがえのないものになっていく…。

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