仲野太賀「生涯大切にしたい映画」、若葉竜也「すごいラストシーン、撮れちゃった」石井裕也監督最新作『生きちゃった』2020年公開!

『舟を編む』、『町田くんの世界』などを手掛けた石井裕也監督の最新作で、主演に仲野太賀、共演に若葉竜也を迎えた映画『生きちゃった』が、2020年に公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルがお披露目となった。

国内外の数々の映画賞を受賞してきた石井裕也監督のオリジナル脚本による本作。山田厚久と武田は幼馴染。厚久は結婚しており、5歳の娘がいる。だがある日、厚久が会社を早退して家に帰ると、妻が見知らぬ男と情事に耽っていた。あまりにも急なことで、厚久は怒ることもできなければ悲しむこともできない。その日を境に、厚久と妻、武田の関係は歪んでいき、物語は予期せぬ展開へと向かっていく。

主演を務めるのは、インディペンデント映画から大作映画にまで幅広く出演し、『町田くんの世界』に続いての石井組となる仲野太賀。共演には、『葛城事件』や『愛がなんだ』などに出演し、唯一無二の存在感と比類なき演技力を持つ若葉竜也。二人は2017年の『南瓜とマヨネーズ』以来の共演となる。

メガホンをとった石井監督は、商業映画デビュー作『川の底からこんにちは』で第53回ブルーリボン賞の監督賞を史上最年少で受賞し、これまで、『あぜ道のダンディ』、『ハラがコレなんで』をはじめ、『舟を編む』、『ぼくたちの家族』、『バンクーバーの朝日』、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』などの作品を手がけた。最新作について、石井監督は「忖度や制約ゼロ、完全なる自由の中で作った」映画と語っている。

本作は、2019年6月に上海国際映画祭が発足したプロジェクト「B2B(Back to Basics)A Love Supreme」=「原点回帰。至上の愛」をきっかけに企画がスタート。このプロジェクトは、香港国際映画祭(HKIFFS)と中国のHeaven Picturesが共同出資し、各映画製作者に同じ予算が割り当てられ、「映画製作の原点回帰」を探求するというコンセプトのもと、アジアの名だたる監督たちが各々映画製作を行うというもの。企画に賛同し参加を表明した、台湾の名匠ツァイ・ ミンリャン監督(『愛情萬歳』、『河』、『西瓜』、『楽日』)、韓国系中国人のチャン・リュル監督(『キムチを売る女』)、中国のヤン・ジン監督(『ホメられないかも』)、マレーシアのタン・チュイムイ監督(『Love Conquers All』)、香港のフィリップ・ユン監督(『九龍猟奇殺人事件』)、そして日本の石井裕也監督と計6名の監督たちが独自の“愛”についての映画を製作する。本作は『All the Things We Never Said』という英語タイトルで、中国及び香港、台湾、マカオなど、世界各国の劇場で公開される。

■石井裕也監督 コメント
忖度や制約ゼロ、完全なる自由の中で映画を作ったらどうなるのか?強度の高い傑作になるのか、はたまた独りよがりの映画になるのか。大いに興味が湧き、このプロジェクトを引き受けました。「作りたい」という衝動と熱が何より大切だと思ったので、脚本は3日間で一気に書いて、信頼している仲間を急いで集めて、やると決めてから2ヶ月でクランクインしました。まるで自主制作映画のように夢中になって撮影しました。おカネも時間もなかったですが、とにかくみんなでフルパワーを出し合って捨て身でこの映画を作りました。出来上がったのは、俳優たちの凄まじい本気と魂が感じられる剥き出しの映画です。

■仲野太賀(山田厚久役) コメント
本当のことが言いづらいこの世界で、懸命に生きる父親を演じました。愛について真っ向から挑んだ、人間回帰の物語です。若葉竜也さん、そして尊敬する石井裕也監督と共に、胸が張り裂けるような日々を過ごして作った今作が、きっと誰かを勇気づけると信じています。僕自身にとって、生涯大切にしたい映画になりました。

■若葉竜也(武田役) コメント
オファーをもらい、台本を開いた時、石井裕也監督からの「果たし状」をもらったような気分でした。「死ぬ気で来てよ。」って。『生きちゃった』の台本にはそれだけの気迫があったし、役者の端くれとして「やらない」という選択肢はなかった。毎日、全シーン、全カット、心血込めてやりました。そしたら、、すごいラストシーン、撮れちゃった。

『生きちゃった』
監督・プロデューサー・脚本:石井裕也
出演:仲野太賀 若葉竜也
配給:フィルムランド

【ストーリー】 山田厚久(仲野太賀)と武田(若葉竜也)は幼馴染。厚久は結婚しており、5歳の娘がいる。平凡だがそれなりの生活。だがある日、厚久が会社を早退して家に帰ると、妻が見知らぬ男と情事に耽っていた。あまりにも急なことで、厚久は怒ることもできなければ悲しむこともできない。感情に蓋をすることしかできなかった。その日を境に厚久と妻、武田の関係は歪んでいき、物語は予期せぬ展開へと向かっていく…。