【東京国際映画祭】齊藤工監督の初ホラーほか東南アジア映画10作品を上映!「クロスカット・アジア部門」ラインナップ発表

第32回東京国際映画祭が、10月28日から11月5日まで六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかにて開催される。このほど、本映画祭で実施されるアジア映画特集シリーズ「国際交流基金アジアセンターpresents CROSSCUT ASIA」のラインナップが発表された。

▲齊藤工監督作『フォークロア:TATAMI』 ©2018 HBO Pacific Partners, v.o.f. FOLKLORE is a service mark of HBO Pacific Partners, v.o.f. All rights reserved.

第6回となる今回は、「ファンタスティック!東南アジア」と題し、国際的に活躍する監督や人気俳優が監督したホラーやスリラー、SF、ファンタジーなど、東南アジアの“摩訶不思議”を多様な視点でとらえた9プログラム10作品を上映する。

上映作品は、巨匠ラヴ・ディアス、新鋭ランディ・コロンピスがそれぞれ描く近未来ディストピア(『停止』『フォックストロット・シックス』)、エリック・クー製作総指揮の民間伝承を題材にしたオムニバス・ホラーシリーズより、ホラーの帝王ジョコ・アンワルによるインドネシア編(『フォークロア:母の愛』)と、監督としても活躍めざましい齊藤工による日本編(『フォークロア:TATAMI』)。このほか、ホラー映画業界の内幕を暴くモキュメンタリーから、今年のベネチア・トロント出品作までを揃えたアジアのホラー映画群(『リリア・カンタペイ、神出鬼没』『それぞれの記憶』『永遠の散歩』)、さらに、プラッチャヤー・ピンゲーオ、エリック・マッティ、ヴィクター・ヴーら、ジャンル横断し、本格ホラーに挑戦するフィルムメーカーたちの作品(『Sisters』『存在するもの』『死を忘れた男』)が選ばれた。

会期中には各作品の監督や出演者などが来日し、上映後のQ&Aセッションを予定している。10月29日には、アントワネット・ハダオネ監督(『リリア・カンタペイ、神出鬼没』)、シーグリッド・アーンドレア P・ベルナード監督(『それぞれの記憶』)、マティー・ドー監督(『永遠の散歩』)の女性監督3名を迎えて、「ホラー女子会の秘かな愉しみ」と題したシンポジウムを開催。東南アジア地域で不動の人気を誇るホラー映画について、女性クリエイターの視点から紐解いていく。

また、本特集の特別ブックレットの巻頭インタビューに登場する俳優の永瀬正敏より本特集に向けてのコメントが寄せられた。

■永瀬正敏 コメント
アジア映画の底力を実感出来る貴重な機会。一人でも多くの方にじっくり体感して頂きたい。
Photo: Yoshizawa Kenta

国際交流基金アジアセンターpresents「CROSSCUT ASIA#06 ファンタスティック!東南アジア」開催概要

主催:国際交流基金アジアセンター 東京国際映画祭

▼上映作品
■『存在するもの』(2019年/フィリピン/114分)※監督、キャスト来日予定
監督・エグゼクティブ・プロデューサー:エリック・マッティ
出演:シャロン・クネタ ジョン・アルシラ ケント・ゴンザレス パム・ゴンザレス ギラ・アルヴァレス
【作品概要】 『牢獄処刑人』のエリック・マッティが放つ本格ホラー。双子の妹マヌエラが急死したとの報せが届いて帰郷したルイスを待っていたのは、悪霊たちの度重なる跳梁跋扈だった。果たして妹の死の真相は?
©REALITY ENTERTAINMENT, INC.

■『フォックストロット・シックス』(2018年/インドネシア/114分)※監督、キャスト来日予定
監督・プロデューサー・脚本:ランディ・コロンピス
出演:オカ・アンタラ マイク・ルイス
【作品概要】 新人監督ランディ・コロンピスが描く近未来ディストピア大作。食糧不足で人類の危機が迫るなか、元海兵隊員で国会議員に転身したアンガは仲間とともに敵に挑む。オカ・アンタラ(『ザ・レイド GOKUDO』)ほか人気スター勢揃い!
©Rapid Eye Pictures

■『停止』(2019年/フィリピン/283分)※キャスト来日予定
監督・プロデューサー・脚本・撮影・編集:ラヴ・ディアス
出演:ピオロ・パスカル ジョエル・ラマンガン シャイーナ・マグダヤオ ヘイゼル・オレンシオ
【作品概要】 『立ち去った女』のラヴ・ディアス初の近未来SF。2034年、火山の噴火で太陽が隠された東南アジア一帯は闇のなかに沈む。独裁者が専制政治を行い、多くの民衆の血が流れる…。カンヌ2019監督週間出品作。

■『死を忘れた男』(2018年/ベトナム/130分)※監督来日予定
監督・脚本:ヴィクター・ヴー
出演:クァック・ゴック・グアン ディン・ゴック・ジェップ ジュン・ヴー タン・トゥ フランソワ・ネグレ
【作品概要】 ベトナム期待の星ヴィクター・ヴーがハートフルな『草原に黄色い花を見つける』に続いて手がけた対照的な本格ホラー。謎の洞窟に迷い込んだアンは、不老不死の力を身につけた300歳の男フンと出会うが…。
©2018 CJHK ENTERTAINMENT, NOVEMBER FILMS, AN NAM PRODUCTIONS, ALL RIGHTS RESERVED

■『永遠の散歩』(2019年/ラオス・スペイン・シンガポール/116分)※監督来日予定
監督・プロデューサー:マティー・ドー
出演:ヤナヴッティ・チャンタルンシー ポー・シラッサ ヌーナファ・ソイダラ
【作品概要】 ラオス初の女性監督マティー・ドーによるホラー風味のSF。50年前に母を死なせたことを後悔して生きてきた老人が霊力を授かって過去に戻る。果たして母の命をつなぎとめることはできるのか?ベネチア2019出品作。
©Lao Art Media, Screen Division, Aurora Media, 108 Media

■『Sisters』(2019年/タイ/105分) ※監督来日予定
監督・原案・プロデューサー:プラッチャヤー・ピンゲーオ
出演:プロイユコン・ロージャナカタンユー ナンナパット・ルートナームチューサクン
【作品概要】 『マッハ!』『チョコレート・ファイター』のプラッチャヤー監督、会心のホラー・アクション。悪魔ハンターとしての能力を身につけた姉と、か弱く、悪魔たちにつけ狙われる妹。運命に翻弄される姉妹は、真実が明かされる時、究極の選択を迫られる。
©2019 SAHAMONGKOLFILM INTERNATIONAL CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

■『リリア・カンタペイ、神出鬼没』(2011年/フィリピン/100分)※監督来日予定
監督・原案・脚本:アントワネット・ハダオネ
出演:リリア・カンタペイ ジョエル・サラチョ ジェラルディン・ヴィラミル
【作品概要】 30年間の端役人生の果てに初めて映画賞にノミネートされた老女優リリア・カンタペイは受賞スピーチを考えて落ち着かない。ホラー映画業界の内幕を暴く、笑いと涙のモキュメンタリー?ドキュメンタリー?

■『それぞれの記憶』(2019年/フィリピン/105分)※監督来日予定
監督・脚本:シーグリッド・アーンドレア P・ベルナード
出演:クリスティーン・レイエス シアン・リム
【作品概要】 北海道が舞台の大ヒット作『キタキタ』のベルナード監督の新作は恐怖のサイコ・スリラー。ジョージア(グルジア)で出会ったフィリピン人移民のマーラとホアキム。その生活に不気味な影が忍び寄る。
©Viva Communications Inc.

<フォークロア・シリーズ>
ケーブル放送局HBOアジア製作、エリック・クー製作総指揮、各国民間伝承を題材にした6話のTVオムニバス・ホラー。うち2作を紹介。

■『フォークロア:母の愛』(2018年/シンガポール・インドネシア/49分)※監督来日予定
監督:ジョコ・アンワル
出演:マリッサ・アニタ テウク・ムザク・ラムダン
【作品概要】 インドネシア篇は『悪魔の奴隷』などの熟達のホラー王、ジョコ・アンワルが監督。住処を追い出された母と息子に怪奇現象が降りかかる。
©2018 HBO Pacific Partners, v.o.f. FOLKLORE is a service mark of HBO Pacific Partners, v.o.f. All rights reserved.

■『フォークロア:TATAMI』(2018年/シンガポール・日本/52分)※監督登壇予定
監督:齊藤工
出演:北村一輝 神野三鈴 黒田大輔 大西信満
【作品概要】 日本編は俳優・斎藤工が監督として初のホラーにチャレンジ!父の葬儀に帰郷した男が、家族の秘められた過去を知るが…。北村一輝主演。

「第32回東京国際映画祭」
開催期間:2019年10月28日(月)~11月5日(火)
会場:六本木ヒルズ EXシアター六本木(港区)、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場(千代田区)ほか