山田孝之「これはどうしても参加したい!」、齊藤工「夢のようなプロジェクト」竹中直人 × 山田 × 齊藤共同監督作『ゾッキ』2021年公開!

日本を代表する3人の俳優、竹中直人、山田孝之、齊藤工が共同監督を務める長編映画『ゾッキ』の製作が決定し、2021年に公開されることが発表された。そして2月4日の愛知県蒲郡市内での撮影開始に先駆けて、2月3日に蒲郡クラシックホテルにて製作発表記者会見が行われ、竹中直人、山田孝之、齊藤工、原作者である漫画家・大橋裕之らが登壇した。

原作は、“孤高の天才”と称される漫画家・大橋裕之の初期傑作集「ゾッキ」。その複数の短編漫画を繋ぎ、大橋の地元、「海のまち」愛知県蒲郡市の全面協力のもと、竹中、山田、齊藤3人の監督が1本の長編実写映画を製作する。竹中監督は8作目、齊藤監督は3作目、山田監督は映画初監督となる。

企画発起人の竹中直人は、「2年前に『火星のふたり』という倉持裕さん作演出の舞台をやった時に、ゲストで出ていた前野朋哉の楽屋が向かいで、よくちょっかいを出しにいっていたのですが、楽屋の冷蔵庫の上に『ゾッキA』『ゾッキB』が置いてあって。普段あまり漫画も読まないんですが、自分の楽屋で広げて読んだら、とても感動してしまって“うわあ、これ映画にしたい”とすごく思って。でも自分ひとりの力では、歳を取ってしまっていてこれ無理だなと思って、山田君、齋藤君を誘って。そしたらやってくれるってなって“やったあ!”ってなりました。大橋作品を大橋さんの地元の蒲郡で映画にできる日が、こんなにはやく実現するなんて思わなかったです。明日から撮影ですが3人仲良く共同監督できたらと思っています」と率直な気持ちを語った。蒲郡市については「本当に(映画の撮影に)理想的な場所ばかり」と実写化に意欲を見せた。

続いて今作で映画作品初監督となる山田孝之は、「映画の監督としては、はじめて参加させていただきます。竹中さんからこういう『ゾッキ』という面白い作品があって映画化したいんだけれども、参加してくれないかという話で、原作読ませていただいて、衝撃を受けて。監督をするという気持ち今まで1ミリもなかったんですが、これはどうしても参加したいということで初挑戦ながら、皆さんに助けてもらいながらならなんとかなるだろうという思いでやっていきます。この独特な世界観を実写化にどう落とし込んでいくかは課題もありますが、ワクワクもしているところです。明日からの撮影が楽しみです」とコメント。そして蒲郡市については「ロケハンで今まで計3回来ています。地元の人とも交流する機会もいただいて。ロケハンしていてもこんなにワクワクするもんなんだなって。大橋さんが育ったところで、この景色も『ゾッキ』に反映されているんだろうなって。ロケハンでもビタっとハマるような場所がありました。地元の人には何気ないものでも普段東京で生活していると、どう切り取っても素敵なところばかりです」と口にした。

また、2月21日に監督を務めた映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』の公開も決定している齊藤工は、「日本映画の心臓部とも言える、お二方と新しい切り口の映画を作れること、非常に光栄です。大橋さんの作品のもともとファンだったので夢のようなプロジェクトです。昨今、日本で映画を作る場合は超大作でない限りは今はいかに地域と手を取り合っていくかというのが要になってきます。この度は受け入れ態勢をいただきまして非常にありがたく思っています。蒲郡市の皆さまよろしくお願いいたします」と挨拶。そして蒲郡市については「先ほども最終ロケハンをしていました。“ここも撮りたい、ここも撮りたい”という場所がロケハン中もどんどん出てきました。ロケハン中にぬかるみにハマって車が動かなくなってしまったのですが、とっさに近所の大工さんが助けてくれて。蒲郡の方たちの真心を感じました。そんな地元の人たちの作品を撮れることをうれしく思います」とロケハン中のハプニングから生まれた蒲郡に対する想いについても語り、さらに、齊藤工監督発案の、出産子育てをきっかけに映像業界を離れざるを得ないスタッフのために、蒲郡市子育て支援課と市が運営するファミリーサポートの協力で託児所が実現したことに関しては、「個人的な考えから始まったんですが、出産子育てと撮影現場が乖離していることは日本映画の損失だと思っていました。託児所があることで、監督やスタッフが映画に尽力することができればと考えていました。自分の撮影現場でできるならばということで、昨年、自分のイニシアチブを取れる作品で高崎市で挑戦しました。今回もプロデューサー、監督、蒲郡市も市長をはじめ地域の方たちの協力と快諾を得て小さなこころみではありますが実現できました」と撮影現場の環境改善にも今回取り組むことを示した。

蒲郡市長・鈴木寿明は今回のロケ誘致実現に関して、「『ゾッキ』がこのまちにやってきた!とはじめはびっくりしました。それが1年と少し前です。蒲郡市がこんな著名な監督たちと映画を撮影できることを誇りに思っています。1つ1つが現実になるにしたがって、我々は何ができるのか。私自身昨年10月、民間から市長という立場になってしっかり民間と同じ気持ちになれたと思っています。『ゾッキ』という映画が人に愛される作品になっていくのを支援していきます。臨機応変に対応させていただきたい」と市としての姿勢をアピール。また、齊藤工監督発案の託児所が実現したことに関しては、齋藤の発言を受け「蒲郡市はロケに優しいまちでありたい。子育てしやすい環境になってほしい。うまく制度を利用して、蒲郡市で子どもを預かる大人の姿勢を見せて、映画製作の文化を伝えていきたい。映画を作る文化に寄与できたらうれしいです」と発言した。

さらに蒲郡商工会議所会頭の小池高弘は、「3人の監督に蒲郡をほめてもらえてうれしいです。地域の中にいると風景が当たり前になってしまって、こうやって外の方たちに評価されるのは私たちもうれしいです。委員会としてはしっかりとサポートしていきたいです」、映画『ゾッキ』蒲郡プロジェクト委員会実行委員長の水野順也は、「実行委員会は今各部会が活発に動いています。まとめ役として蒲郡をPRする立場ですので、蒲郡のおもてなしはすばらしいと思ってもらいたいです」と語った。

そして原作を務めた漫画家・大橋裕之は、実写化について「びっくりして、本当にうれしい。ほぼ自費出版のところからスタートして、この作品はヘンな漫画だとよく言われるのですがヘンな漫画だと思ってもらえるなら僕はうれしいです。実写化ですが監督には自由に撮ってほしい」とコメント。また蒲郡での撮影が実現することに関しては、「まさか生まれた蒲郡で撮影をするなんて思わなかったです。びっくりしています。昔からの建物や風景がどんどんなくなっていく中で、映画としてずっと残っていくのはうれしいです」と語った。

撮影は2月4日から2月末までの約1ヶ月にわたり、愛知県蒲郡市にてオールロケで行われる予定だ。

『ゾッキ』
2021年 全国公開予定
監督:竹中直人 山田孝之 齊藤工
配給:イオンエンターテイメント