東京国際映画祭・日本映画スプラッシュ部門(旧:日本映画・ある視点部門)に4度の入選を果たし、海外映画祭にも多数招待されてきた渡辺紘文監督作『普通は走り出す』が、10月25日より公開される。このほど、本作と、渡辺監督らが旗揚げした映画制作集団「大田原愚豚舎」の過去作品を上映する特集上映の予告編がお披露目となり、併せて、渡辺監督の最新作『叫び声』が、第32回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に選出されたことが発表された。
本作は、主題歌・劇中歌に奇才・吉田靖直率いるトリプルファイヤーを迎え、松本まりか、萩原みのり、古賀哉子、ほのか、加藤才紀子、永井ちひろといった女優陣と渡辺監督本人が、「映画を観る意味、作る意味とは?」を問いながら、現実と虚構の世界を行き来していく。
予告編では、映画製作に苦悩し、愚痴を炸裂させる映画監督の日常がトリプルファイヤーによる主題歌とともに独特のテンポで描かれ、観るものを奇妙な世界へと一気に引きずり込む。さらに、今泉力哉監督と山内ケンジ監督の絶賛コメントも映し出される。
同時開催される「異能・渡辺紘文監督特集上映 大田原愚豚舎の世界」では、『八月の軽い豚』(2007)、『そして泥船はゆく』(2013)、『七日』(2015)、『プールサイドマン』(2016)、『地球はお祭り騒ぎ』(2017)の5本を加え、渡辺監督と映画音楽家・渡辺雄司兄弟によって旗揚げされた映画制作集団「大田原愚豚舎」の全貌をまとめて観ることができる。
『普通は走り出す』
10月25日(金)より、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督・脚本・出演:渡辺紘文
劇中歌・主題歌:トリプルファイヤー
出演:萩原みのり 古賀哉子 加藤才紀子 ほのか 黒崎宇則 永井ちひろ 久次璃子 平山ミサオ 松本まりか
【ストーリー】 栃木県大田原市在住の映画監督、渡辺(渡辺紘文)は「直井さん」なる人物と、ロックバンド「トリプルファイヤー」の楽曲を基にした映画を企画中。しかし、企画は一向に進まず、渡辺は図書館や映画館を徘徊しつつ、友人に映画界の愚痴をこぼし続ける無為な日々を送っている。次第に映画製作へのフラストレーションを募らせていく渡辺。やがて彼は現実とも、虚構ともつかない世界に足を踏み入れて行く…。
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