「東京タラレバ娘」「海月姫」「雪花の虎」などで知られる女性漫画家・東村アキコが、かねてより熱心なファンだった2PMのジュノのために描き下ろした漫画原作を映画化した『薔薇とチューリップ』が5月3日より公開される。このほど、1月21日にパシフィコ横浜 国立大ホールにて昼夜全2回にわたりプレミアム上映会が開催され、主演を務めるジュノが登壇した。
約90分の本編上映後、映画の余韻に浸る会場のファンの前には、シャツに紺のニットベストを合わせたアイビールックスタイルで愛らしさ満点のジュノが登場。つい今までスクリーンに映っていたキャラクター(それも1人2役)とは違う素の姿で、それが恥ずかしいのか、しきりに手で顔を仰いでいたジュノ。「まずは明けましておめでとうございます」と新年の挨拶をしつつ、「上映会のすぐあとなので、めちゃくちゃプレッシャーです。はぁ…」と、いつになく緊張している姿も心くすぐられた。
映画にちなんだトークイベントということで、最初のテーマは「『薔薇とチューリップ』ジュノが選んだベストシーン」。映画の中でジュノ自身が事前に3つのシーンを選び出したが、「これはただ僕が好きなシーンです。最高の3つじゃなく、フェイバリットの3つ(笑)」というセレクトに。そのお気に入りの3つは、劇中、彼が演じた平凡な留学生(ただし温泉好き)デウォンと世界的人気画家ネロが初めて出会うシーン、特別出演のチャンソンと演じたシーン、そして、デウォンがネロになりすますための指導を受けるシーン。いずれも笑えるシーンで、「できるだけいろんな姿をお見せしたいと思って頑張りました!」と映画に対する思いも語った。
さらに、メイキング写真をもとに「ここでしか聞けない撮影秘話&裏話トーク」も展開。大真面目にある絵を描くシーンはとても恥ずかしかったそうで、メンバーにも見せたが「何をしてるの?」と呆れられたとか。また、真逆の1人2役を演じるうえでの苦労や心構えも明かしてくれたジュノ。「眼差しの変化に気を遣いました。でも、2役どちらにも僕自身の姿が表現されていると思います!」と、演じたキャラクターへの愛情、思い入れも示した。
また、エンディングで流れる主題歌「Nothing But You」は、ジュノ自身がこの映画のために新たに書き下ろし、自ら歌ったもの。「映画におけるネロの気持ちを代弁したいと思って書きました。明るい希望を描きたかったんです」と、アーティストの顔もちらりとのぞかせた。
映画の貴重な話をたくさん明かした後は、ファン参加型のゲームコーナーが用意された。ここでは、温泉マニアの役にちなみ、「効能を見抜け!きき湯ゲーム」と題して、3つの入浴剤が入った水槽のお湯に触り、肌荒れ、腰痛、冷え性など、それぞれの効能を当てることに。水槽に入った色とりどりにお湯に手を入れながら、「一体僕は何をしているんでしょう」と戸惑いが隠せない様子だったが、次第に本気になり、会場で選ばれたファンと組んで、最後は全問正解の快挙。「いろんな意味で面白いゲームでした!」と本人曰く「不思議なゲーム」を楽しんでいた。
最後は、会場のファンをバックに記念撮影。ジュノが「たくさんのプレゼントを皆さんに置いていきたいと思い、頑張りました。時間というものは早く経つものです。なので、僕も早く戻ってきます。それまでの間、ネロとデウォンを見て、心の隙間を満たしてくれたらいいなと思います!」というコメントを残し、本イベントは幕を閉じた。
『薔薇とチューリップ』
5月3日(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋、名古屋センチュリーシネマにて公開
監督:野口照夫
原作:東村アキコ「薔薇とチューリップ」(小学館)
出演:ジュノ(2PM) 谷村美月 玄理 ふせえり チャンソン(2PM)
【ストーリー】 個展開催のため来日した、世界的若手現代アーティスト・ネロ(ジュノ)。彼は到着早々、自分の絵の盗作が置かれていると噂の旅館を密かに訪れ、そこで温泉客である韓国人留学生・デウォン(ジュノ)と出会う。なんとネロとデウォンは瓜2つだった!互いに驚きを隠せない2人だが、ネロは“ある目的”のために、デウォンに自分と入れ替わるよう依頼する。旅館の跡取り娘・かおり(谷村美月)とふれ合う中で過去と向き合うネロと、時代の寵児になりすましながら未来を模索するデウォン。姿形はそっくり、けれど性格も立場も異なる2人…。彼らが入れ替わりの日々の中で見つけた、“本当の自分”とは―!?
© 2018 東村アキコ・小学館/ NBCUniversal Entertainment Japan