【全起こし】中山美穂とキム・ジェウク、お弁当には懲り懲り!?「唐辛子でご飯食べた」映画『蝶の眠り』初日舞台挨拶レポート 全文掲載

MC:ありがとうございます。さあ、中山さん、一段と拍手が大きいように感じたんですが。

中山:ものすごく嬉しいです。

MC::ジェウクさんはいかがですが?

ジェウク:もう一回聴きたいですね。(会場大きな拍手)ありがとうございます(笑)。

MC::中山さんは、今回5年ぶりの主演作品、そしてジェイクさんとは初共演ということでしたが?

中山:初めてだったんですけど、初めてじゃないような。内容が病気を扱っていたりとか、お別れがあったりとか、すれ違いがあったりとか、いろいろな悲しみを含んではいるのですけれども、それを静かに流れる詩的な感じで演出なさってくれて。出来上がって観てから、この作品に出会えて良かったなって思いました。嬉しかったです。

MC::ジェウクさんは、「中山さんが実在するのか」と思っていたそうですが。実際にお会いになって、いかがでしたか?

ジェウク:子供の頃にテレビや映画で観ていた方と一緒に仕事をしても、ドキドキしたり不思議に思ったりすることはなかったんですけど、中山美穂さんは特別な方で、特に韓国では『Love Letter』(’95)という映画は、本当に有名で誰でも知っている映画なので、そこに出演していた中山美穂さんと、僕が映画を撮るんだということが実感できなくて。最初に会った時の印象は、死ぬまで忘れないと思ますね。現場ではチャネとして撮影していましたが、終わってから映画を観たら、本当に中山美穂さんと映画を撮ったんだっていう実感が湧きました。光栄でした、ありがとうございます。

MC::最初に会った時の印象はどうでしたか?

中山:衣装合わせの時に初めてお会いして、振り返ったら彼がいて、脚本通りのイメージだったので、ガン見したらしいです、私(笑)。

MC::見つめられて、どんな気持ちでしたか?

ジェウク:その瞬間、空気が止まるみたいな感じでしたね。目が本当に大きい女優さんが、僕をジーーーっと見て。そのまま何も言えず、結構短い時間だとは思うんですけど、長くて2秒ぐらいだと思うんですけど、すごく長く感じられて。そのまま何も言わず「………OK!」って(笑)。「チャネだ」って顔をしてくれて、すごく嬉しかったです(笑)。

MC:初共演の2人ですが、恋愛を越えたところにある、人として支え合う素敵なカップルだと思います。10月の釜山国際映画祭でもベストカップルという声がレッドカーペットであがっていたようですが、実際にお二人を演出されて、監督はいかがでしたか?

ジェウン:衣装合わせの時に初めて2人が立っている姿を見て、あまりにも化学反応が良かったので、この調和は一体誰が考えついたんだろうと、自ら満足してしまいました(笑)。初めて2人にお会いした時に感じた印象というのがとても良くて、2人が本当に似合うなと思ったので、この映画で私が描き出したかった感情に到達することができるんじゃないかという確信が持てたので、とても嬉しく思いました。そして映画を撮りながら、2人と話をしていくのもとても楽しい時間でした。

MC:そんな素晴らしい化学反応を見せてくださった2人なんですが、ジェイクさんの日本語はお上手を越えて心地よい日本語になってますけど、先ほども子供の頃は日本で育ったとおっしゃっていましたが、ファーストランゲージが日本語だったのですよね? 日本語でのお芝居はいかがでした?

ジェウク:まず、韓国語のセリフが一言しかなかったので、ほとんど全て日本語で芝居をやりました。文学的な単語とか文章が多かったので、あんまり僕が普段使うような単語じゃないのが多かったので、イントネーションとか使い方とかニュアンスを勉強しました。この映画を通して、もっと日本語が上手くなった気がします。韓国人の留学生だったので、韓国人が話す日本語を強調するのかどうなのかは悩んでまして、結果的には監督と話して、できるだけうまい日本語でやった方がいいんじゃないかということで、芝居をしました。大変だったんですけど、すごく勉強になりました。また日本語で映画や芝居ができる機会があれば、もっと上手い日本語をしゃべることができると思います(笑)。

MC:難しいセリフもあったと思うのですが、中山さんからイントネーションだとかのアドバイスはされたんでしょうか?

中山:いや、本当にお上手なので(笑)。本当に心地良いしゃべり方をされるので、そのままで全然いいんじゃないかと思いましたけど、「庭師」が言えてなかったよね(笑)。

ジェウク:初めて聞いた言葉でしたね。もっとあったんですけど、忘れちゃいました(笑)。

MC:おにぎりが飽きてしまって「懲り懲り」という言葉を気に入って使っていたと?

ジェウク:そうですね(笑)。韓国の撮影現場と違って、日本の現場は3食全部お弁当で。肉か魚かなんですけど、辛いものがひとつもなくて。辛いものが好きな僕にとては結構しんどくて、途中から唐辛子を買ってきてもらって、唐辛子をかじりながらご飯を食べていました。

MC:辛いものは力が湧きますからね。日本ですとお弁当が普通ですもんね。

中山:そうですね。私もちょっと懲り懲りで(笑)。全然、懲り懲りじゃないですけど(笑)。