中山美穂「監督のラブレターに感動して出演決めた」映画『蝶の眠り』プレミア試写会レポート

昨年10月に行われた第22回釜山国際映画祭でも大きな話題となった中山美穂主演の映画『蝶の眠り』が5月12日より全国公開となる。このほど、本作のプレミア試写会が4月12日に角川シネマ新宿で行われ、主演の中山美穂に加え、石橋杏奈、勝村政信、永瀬正敏と豪華キャストが勢揃い。また、今回劇映画の音楽監督を初めて務めた新垣隆、そして本作のメガホンを取った韓国屈指の女性監督チョン・ジェウンも韓国から駆けつけた。

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5年ぶりの主演となる中山は「最初にプロットをいただいた時にとても楽しそうだなと思った。監督からとても長いお手紙、“Love Letter”をいただいて。監督がどうしてこの作品を選んだのか、(中山主演の映画)『Love Letter』(’95)がどれだけ好きかとか、熱い思いが日本語で書かれていて」と、監督の手紙に感動して映画への出演を決めたことを明かした。

チョン・ジェウン監督は「もともと日本語が書けなかったので、絵を描くつもりで手紙を書きました。韓国で日本映画といえば、まず『Love Letter』なんです。韓国で日本の女優さんといえば、真っ先に中山美穂さんの名前が出る。韓国ではそれくらい『Love Letter』と中山さんの人気は絶対的なんです。シナリオを書きながら、主人公は誰にお願いするかを考えた時に、中山さんしか浮かびませんでした」と述べ、中山を恐縮させていた。

永瀬とは30年来の仲だという中山は「台本に名前が書いてあって、『永瀬くんだ!』と思って電話したら、『そうなんだよ、美穂がやるからやるんだよ』みたいなことを言ってくれて(笑)ありがたいなと思って」。これを受けて永瀬は「いえいえ、こちらこそ」と笑いながら、「昔から知っている仲間のうちの1人だったので、ぜひと思って」とコメント。MCが「永瀬くんと美穂で呼び合ってるんですね」と聞き返すと、永瀬は「永瀬“くん”とは呼びませんね。対外的な感じです(笑)」と冗談っぽく笑った。

映画『Love Letter』の「お元気ですか」というセリフは、韓国で流行語にもなったということで、今作でも「お久しぶりです」というセリフが使われている。これにちなんで、中山は観客に向け「お久しぶりです!」と元気に声をかけイベントは大盛況のうちに終了した。

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『蝶の眠り』
5月12日(土)より、角川シネマ新宿ほか全国ロードショー
監督・脚本・原案:チョン・ジェウン
出演:中山美穂 キム・ジェウク 石橋杏奈 勝村政信 菅田俊 眞島秀和 澁谷麻美 永瀬正敏
配給:KADOKAWA

【ストーリー】 50代でありながらも美しく、若い読者にも根強いファンを持つ、売れっ子の女流小説家・松村涼子(中山美穂)。作家として成功し、満ち足りた生活を送る涼子だったが、遺伝性のアルツハイマーに侵されていることを知り、人生の終焉に向き合うことを余儀なくされる。“魂の死”を迎える前に、小説を書く以外に何かをやり遂げようと、大学で講師を務め始めた涼子。ある日、大学近くの居酒屋で、韓国人の留学生チャネ(キム・ジェウク)と出会い、ひょんなことから涼子の執筆活動を手伝うことになる。作業を進めるうち、現実と小説の世界は混沌として交差して行き、二人も徐々に惹かれあっていくのだった。しかしアルツハイマーは容赦なく進行していく。愛と不安と苛立ちの中、涼子はチャネとの関係を精算しようと決意するのだが、その思いはチャネには受け入れがたく、二人の気持ちはすれ違っていく…。

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