MC:ありがとうございます。この舞台挨拶の後に全話一気に皆さんにご覧いただくということで、たっぷりとお楽しみ頂きたいんですけれども。まずは監督、今のお気持ちと、本作がどうやって生まれていったのかを教えていただいてよろしいですか?
萩原:はい、これは燃え殻さん原作なんですけど、ちょうど4~5年ぐらい前に、燃え殻さんが「ボクたちはみんな大人になれなかった」っていう小説を出して、すごい面白いと思って。これを映像化したいなと思って、ツイッターにDMを送ったんですよ。そしたら、燃え殻さんが返事をくださって「二人でご飯行きましょう」ってなって。「じゃあ、0から一緒に何か作りましょう」という経緯だったんですね。大きくこういう方向にしようとか特に決めたわけでもなく、燃え殻さんが仕事中に書いたもの送ってくださって、僕はそれにちょっと返事をしてみたいなやりとりが数年続いて、ようやくこの物語の輪郭ができたっていう流れです。自分の中でもすごく大切な作品で、ようやく4~5年経って皆さんに観てもらう日が来たっていうことがすごく感慨深くて、ちょっと緊張してるんですけど。
MC:オリジナル作品を一緒に作られたということになるんですが、この作品は物語が17歳の夏の教室での出来事というのがスタートになります。教室に関するシーンで、皆さん制服を着ての撮影だったかと思いますが、成田さん、撮影はいかがでしたか?
成田:長かったですね。教室のシーンはなかなかハードなスケジュールで、朝から晩まで2日間。8話分の教室シーンを2日間で撮影したので、なかなか撮るなあとは思ってましたけど、あれだけ撮っていた理由が完成を観て分かりました。そこから全ての物語が始まっているので、ひとつの空間ですけど、見ているものがそれぞれ違っていて。それをすごい表現されていたなあって思いましたね。
MC:制服を着ていらっしゃいますけれども、何か心がけたことはありますか?
成田:みんなイケてたよね?
藤原:イケてました!
成田:無垢であろうとは思いましたね。なんか騒いだね、自分と季節は。歌の歌詞でしりとりするっていうゲームをずっとしていて。なんでそれをしていたかというと、みんなを巻き込むこともできるけど、そしたら誰誘って誰誘わないみたいになってもあれだなと思って、二人で淡々とやって、みんなの頭の中で「あれ、あるのにな」みたいなことを、個別参加みたいにしてくれたらいいなーって。ラジオ感覚でやってました。ウザかったとは思いますけど(笑)。
MC:なるほど。伊藤さん、うるさかったですか?
伊藤:真横でしたけど、すごいリアルでしたよ。高校時代ってこういう男子の遊びを聴かされてたな、みたいな(笑)。でも聞いちゃう自分もいるし、それこそラジオ感覚じゃないけど、勝手に楽しんで聞いてました。
MC:制服での撮影はいかがでした?
伊藤:心がけたことが一つあるんですけど、年を重ねていくと、より乾燥するんですよ。脚とか。だから、ピチピチに見えるようにボディクリームをやたらと塗ったりはしてましたね。
成田:あと、教室はなんか分かんないけど、眠くなるっていう。条件反射ですね(笑)。
MC:藤原さんは、制服での撮影はいかがでした?
藤原:僕は見た目が若いですからね(笑)。高校時代にかけてるメガネは自前です。だからちょっと目が小っちゃくなってるっていうのもあります。
成田:俺、大人になってからのメガネ自前だ。
MC:上杉さんは制服はいかがでした?
上杉:僕は窓側の席で、ノートとペンだけ渡されて歌詞を書いてるっていうバンドマンの設定だったんで、ずっと落書きしてたんですけど、そういう高校時代だったなって。
成田:めちゃくちゃ壮大な絵かいてたよね。
上杉:書いたよね。なんか思い出したわ。凌に言われた気がする。ずっと描いてました。
MC:前田さんはギャルですもんね。
前田:だいぶギャルでした(笑)。制服は恥ずかしかったので、とにかく(笑)。それを隠すためにちょっとテンション高めだったのを覚えてます。
MC:ここからは各登場人物について、皆さんに伺っていこうかなと思うんですけれども、ええ、望月かおり先生は、生徒達の10年先を歩んでいるという事で、高校の臨時教師、高校での夏の出来事で学校を去ってしまうという、今現在は派遣社員として働いているんですけれども、演じられていて、この10年先を歩んでいる先生を、どういった気持ちで演じられてました?
田中:共感はすごくありました。絶対大丈夫だと思われる場所って、生きていると何か失敗があったり、後悔があったりすると思うので、そういう部分をちゃんと経験してたりとか背負ってたりとか、すごい人間らしい彼女が私はとっても愛おしくて。もちろん、彼女はまだもやもやしてるんですけど、私の中では愛すべき女性でしたね。
MC:ベストセラー作家役をジャルジャルの後藤さんが演じられましたけど、唯一対面するのが望月ということで、撮影現場はいかがでしたか?
田中:東京タワーがすごく見えるビルの屋上で撮影だったんですよね。だからすごく幻想的な世界のような気がして、現実なんだけど、夜空に浮かぶ東京タワーがすごいきれいで、物語の中に自分がいるような、現実だけど、現実じゃないようなふわふわした気持ちでやってました。