MC：蒔田さんや坂口さんは一緒に現場を体験されたわけですけれども、ディーンさんと共演してどういう印象がございますか？

蒔田：ご自身の企画ということもあって、もちろん自分の役に対してもそうなんですけど、私の役だったり、もう登場人物全員のことを考えていたり、本当に真っ直ぐ作品と向き合っている姿がかっこよかったですね。

ディーン：撮影期間中は自分は俳優として現場にいたいと思っていましたし、松永監督に現場の指揮っていうものは、信頼とともに任せようって決めていたので、自分が現場で俳優としてやるべき事以外の事は、よっぽどのことがない限りはやらないようにはしていました。どのプロセスでもそうなんですけど、その役目をお願いしたからには、その人に委ねるっていうことが自分の信頼の表現の形だなと思っていたので。ただ溢れる想いというのはあるんですよね。最初から立石を筆頭に登場人物、ストーリー全体、ロケーションであったりいろんなものに対しての想いってものはもちろんありますので、そこがにじみ出て感じてもらえたのはうれしいなと思いますね。

MC：蒔田さんはショットガンもすごくかっこよかったんですけど、現場でそういう体験をされていかがでしたか？

蒔田：女子校生のアユミは、結構自分に近いところが多かったんですけど、怖い人たちとやり合うシーンというのは刺激的でしたよね（笑）。

MC：坂口さんは、ディーンさんとバトルを繰り広げますが、いかがでしたか？

坂口：その前に、すいません、怖い思いをさせてしまって（笑）。ディーンさんと初めてお会いした時に、ただならぬ決意と覚悟を感じていまして、芝居をやっていく中では、この人すげーサムライだなっていうのは感じましてた。逆にそのサムライに負けないようにと思って、自分もアクションに挑まさせていただきました。

MC：どんなところがサムライでしたか？

坂口：全てにおいて、直球だなという。話をさせていただいてもそうだし、役者さんっていう形で見させていただいても、すごくまっすぐで、周りにもすごいまっすぐな感じで気を配られて、自分は曲がってばっかりなんですけど、ディーンさんを見ていると、すげー男だなと憧れの目で見ていました（笑）。

ディーン：恐縮ですね。この作品で坂口さんに出演して頂いたことっていうのは、本当に勝敗を分ける一つの大きな要素だったなって改めて思うんですけど、自分が普段アクションを俳優同士でやる時って、どうしても怪我をしないように、もう一歩踏み込める、もう一方先に伸ばせるところでも引くんですよ。でも坂口さんは「それじゃダメ。当ててもらわないと困る」って言ってくださって。武器を使ってても、肉弾戦になっても、自分にとってすごい安心感だったんですね。その言葉だけじゃなくて、坂口さんの肉体を見たら分かると思うんですけど、「あ、これなら大丈夫だ」っていう説得力があるわけですよ。そこに胸を借りて思いっきり。ここまでガチで当てにいくっていうことが、ご迷惑おかけしてしまうことにもなるんで、やらないことをやらせていただけたっていうのは、やっぱり坂口さんが積み上げてこられた日々のレガシーみたいなものをお借りしたなと思います。あと、現場で怖い人達軍団の中で、坂口さんが自然と組長みたいになっていくんですよね（笑）。