【全文掲載】加賀まりこ「分厚かったねえ。驚きました!」塚地武雅の“奥行き”は計算外だった!?

加賀まりこが54年ぶりに主演し、塚地武雅と親子役で初共演を果たした『梅切らぬバカ』が、11月12日より公開される。このほど、11月4日にスペースFS汐留にて完成報告会が行われ、キャストの加賀まりこ、塚地武雅、和島香太郎監督が登壇した。ここでは、本イベントの模様を全文掲載でお届けする。

MC:まずは主人公、山田珠子を演じられました加賀まりこさんです。

加賀:こんにちは。今朝、一番の電話で上映館が65館に増えたということを聞いて、とても嬉しい一日の始まりでした。当初は、東京と大阪と愛知の3館ぐらいでしたね。宣伝した結果増えたのかもしれないし、もちろん作品のおかげですけど、嬉しいですね(笑)。

MC:続きまして、珠子の息子・忠男役の塚地武雅さんです。

塚地:塚地武雅です、よろしくお願いします。予告動画の再生数が330万回? いわゆるイケメンとかアイドルが出てる映画でないと、そんなに観られないらしいですね。

加賀:イケメン!

塚地:すいません(笑)。イケメンでした(笑)。たくさんの方が予告を観て「良かった」って言っていただけたので、ぜひとも本編も観ていただきたいなと思っております。本日はよろしくお願いします。

MC:最後にメガホンをとりました和島香太郎監督です。

和島:和島香太郎です。今日は声を張って話してくれと言われたので、後ろの方に届くようにお話しますので、よろしくお願いします。

MC:まずは監督にお聞きしたいんですが、加賀さんと塚地さんの2人をキャスティングした決め手は何だったんでしょうか?

和島:もともと自分が映画監督を志そうと思ったのが、岩井俊二監督の『Love Letter』という映画を観たからだったんですよ。何十回も繰り返し観てきた映画だったので、昔から映画女優としての加賀さんのお仕事はずっと見てきましたし、今回は女性のお客さんがたくさん集う占いの館の占い師という設定だったんですけど、昔あったバラエティ番組の『恋のから騒ぎ』で、加賀さんが出ていらっしゃって、女性の方たちに自分のこれまでの経験をお話されている様子が印象に残っていて、占い師としてハマるところがあるんじゃないかなと思って。塚地さんに関しては、モノマネの芸をずっと観てまして、モノマネする方の世界を大切にされるこだわりの強さが他の方と異質なものを感じていて、塚地さんが以前「自分はオタクだから、通じる部分もあるのかもな」とおっしゃっていて、繋がったところもあるんですけど、実際に自閉症の方とお会いして取材をしている時も、すごく相手の世界を大切にしながら接していたのがとても印象に残って、塚地さんにお願いして良かったなと思っています。

MC:加賀さんは今回のオファーを受けていかがでしたか?

加賀:まずね、こんなお若い方が、自閉症の問題を扱うのは、地味な作品になりがちじゃないですか。そういうものを彼が選んだことが、すごく逆に素敵でしたね。だから、私がバラエティに出て、いい加減なことをベラベラしゃべっていたのが、占い師の役に合うと思っていただけたのは良かったかなと思いますね。