【全文掲載】山田杏奈“エゴサ”で「怖いような気持ち」、作間龍斗“青スーツ”でも中身は「しみじみ」舞台挨拶で心情を吐露!

MC:ありがとうございます。まずは監督、10年前に綿矢りささんの原作に出会ってから、ずっとこの作品に救われたとおっしゃっていましたけど、今の気持ちはいかがですか?

首藤:原作を読んだのが17歳の時で、今、26歳になっていて、当時、恋愛っていうのは、好きな人に好かれることだという価値観で生きてきたんですが、3人のとてもいびつな人間関係に出会って、感銘を受けた作品をこうして観ていただけて、とても嬉しいです。

MC:この作品はどんなところが魅力的ですか?

首藤:それぞれの不思議な関係っていうのが、人生でいろいろなことが起きる前だったので、いつか自分にもこういうことが起こるかもしれないっていう予感みたいな感覚を受けていて、本当に今日まで生きてこられた理由の一つだと思ってます。

MC:山田さん、観終わっばかりのお客様なので、愛ちゃんの行動とか感情を受け止められたと思うんですけれども、たとえのことを好きですごく健気だと思っていたら、美雪という存在を知った時から変貌していったと思ったんですけど、役を演じるにあたって意識したところはありますか?

山田:愛は、たとえのことを想っていて、美雪の存在を知ってから、たとえに対する感情が美雪の方にも向かっていくじゃないですけど、乱反射という言葉を宣伝の中で使ってるんですけど、いろんな方向に散らばっていって。それがまた愛に帰ってきて、愛が変わっていくというのがすごく面白いなって思って。私自身は愛というキャラクターをなかなか理解できない部分もあったんですけど、ただこの愛のパワーの強さみたいなのはすごい面白いなって思いながら、いつも現場でお芝居してました。

MC:愛というキャラクターは、ご自分にとってどんな存在になりましたか?

山田:羨ましい部分はあります。あそこまで思い切って行動できたらなぁとか、ゴミ箱投げるところとかすごい楽しくて、私は絶対投げられないから、ゴミ箱投げる人、面白いなって思ったりとか(笑)。思い切った行動をできるのが羨ましくもありつつ、でも近くに居てほしくないなっていうのも思いつつ。でも映画の中の愛はすごくな人間臭くて、素敵なキャラクターだなと思いました。

MC:作間さんが演じたたとえというキャラクターは寡黙でしたけど、ご自分ではどんなところを意識していきましたか?

作間:役作りとか演技とかには本当に関わってこなかったので、そういうところから初めてで。たとえの第一印象は、クールで寡黙だと思ったんだけど、しゃべってみると「ぶっ飛んでるね」と言われることが多かったので、中身の作間を封印して佇まいだけの作間で挑んでいたという感じですかね。感じるままにやってみたっていうことが多かったですね。

MC:芋生さんはオーディションで今回の役をゲットしたと伺っておりますが、オーディションで受かった時、どんな思いが浮かびましたか?

芋生:オーディションの時に、綿矢さんの原作を読ませていただいて、美雪という役をできるかなっていう不安があったんですけど、監督が選んでくださったので、それに応えられたらいいなと思って。嬉しさと同時に不安もありつつという感じでしたね。美雪は原作の中でもすごい好きなキャラクターで、ミステリアスで透明感がある印象だったんですけど、やっていく中でどんどん美雪の人間味が増していって、どんどん好きになりました。