【全文掲載】天海祐希「2人で会う時は、ドルっとどすっぴん」私生活では“裸の付き合い”の友人とは?

毒蝮:変な人ですね、三谷さんって方は。いないから言うけどね、鼻息が荒いんだよ。鼻息が荒くて、布団の上に這いつくばってるのにね、フガー!フガー!って(笑)。監督、気が付いてたんじゃないの?

前田:鼻息で草笛さんに息を吹きかけてたんだと思います。目をつぶってられたでしょ。だから鼻息で。

草笛:あら失礼ねえ(笑)。

毒蝮:鼻息の荒さには驚きましたよ。草笛さん、よく耐えてたねえ。

草笛:奥歯かみしめてましたから。絶対に私を笑わせたい方なの。

毒蝮:あんなに顔を近づけなくても良かったじゃないの?

草笛:だけど監督が、「もっと近く近く」っておっしゃってましたよね。

前田:ちょっとラブシーのようにしたかったので(笑)。

毒蝮:はあ!? 見てる俺たちのほうがヒヤヒヤしちゃったよ。唇に触るんじゃないかと思ってね。

草笛:私の鼻に触りましたよ(笑)。

毒蝮:でも迫力あるシーンでしたよ。

MC:草笛さん、歯を食いしばっていたから、歯が抜けちゃったと。

草笛:私は本当にこの映画を観てほしくないんです。私のひどいことになった顔を兵器でアップで撮られた監督を、恨んでます(笑)。

MC:監督は止めなかったんですよね?

草笛:突然、前の歯がポロっと取れちゃって。「すいません、歯が取れちゃったから、くっつけるやつを買ってきて」って言ったら、監督は「そのまま撮らしてください」って言ったんだけど、私何十年以上もやってきて、前歯が取れた顔でアップになるなんて、もう二度とお嫁にいけませんからね。何とかしようと思ったんですけど、ダメでしたね。

天海:撮影の前に取れちゃったんですよ。「草笛さん、なんか落ちましたよ?」って。みんなで探したんですよ。でも、「この時間だと歯医者さんも行けないし、いいわ」って。なんて太っ腹なのと思って。

草笛:それはね、この撮影が始まる前に、監督が「どうせ草笛さんは、何にもしなくてもおかしいですから、演技しないでください」って言われた時に、本当はカチンときたんですよ。「演技しないでください」って今まで言われたことないですからね。「おかしい」って、「面白い」とか「可愛い」とかならいいですけど「おかしい」って言われたのは初めてなんで、どうしようかと思ったんですけど。そこまで言ってくださる監督さんに、さあどこからでも料理してもらおうと思って、腹くくって出ました。

前田:僕の「おかしい」には、「可愛い」も、「美人」「素敵」「上品」すべて入っているので。

草笛:上手いこと言ったわね(笑)。

前田:本当に(笑)。感謝してます。

草笛:その時に「映画の女神が降りましたね」とおっしゃったんですけど、私自身はすごく傷ついちゃったんですよ。歯が抜けてるのを平気で撮るし。

毒蝮:俺もね、「見て見て、本当に歯が落ちちゃったのよ」と言われた時、きったねえババアだなあって。本当に草笛さんかなと思いましたけど、よくあれをやりましたね。

草笛:監督にハメられました。本当は皆さんの前でピシャっとやりたかったんですけど我慢した(笑)。

MC:どんどん前田監督が小さくなっていくように感じますが(笑)。

前田:映画を楽しんでもらうために、草笛さんが腹をくくってくれて頂いた事は本当に感謝してますし、すごい素晴らしいシーンになったのはキャストの皆さんの力の結集のおかげだと、本当に今つくづく思ってます(笑)。

毒蝮:俺の役は、85歳ぐらいで年金で苦労してるけど、そういうお年寄りは今も5万といますよ。今の日本が抱えてる一番大きな問題ですよね。日本刀を振り回してやったけど、あれちょっと間違えたら犯罪じゃない? よくああいうの撮るね。

前田:映画ですんで(笑)。

草笛:毒蝮さんの顔を作るほうが大変でした。

毒蝮:よくやりましたよね。これ吉永小百ちゃんだったら絶対やってくれませんよ(笑)。天海さんも撮影中に感じたんだけど、監督に「こうやりたい」とよく言ってましたよね。そしたら監督が「それは余計だよ」って言ったら、「分かりました」って。意外と素直だよね。

天海:あれは戦った後ですね。

前田:「こうした方が良いんじゃないか」っていう天海さんが意見を言ってくださるんですね。でも、そうでない時もあるし、“是非それでやってください”という時もあって。ただ、天海さんの言うとおりですよ(笑)。

MC:ありがとうございました(笑)。そして本日、実はもう一つ記念がございまして。明日10月22日は草笛さん88歳のお誕生日です。おめでとうございます! 天海さんから花束のプレゼントがございます。

MC:今回、カトレアの花束をご用意したんですが、花言葉は“優美な貴婦人”ということで、天海さん、ぜひ草笛さんへメッセージをお願いいたします。

天海:草笛さん、本当におめでとうございます。私は中世ヨーロッパの貴婦人と呼ばせていただいているんですけれども、本当に私たちに勇気をくれています。ますます美しく、ますます若々しく、そしていつまでも可愛らしく素敵な草笛さんでいてください。女性の皆さん、目指しましょう!ご一緒できて本当に嬉しかったです(笑)。

草笛:ありがとうございます。おめでたい席でお花まで頂戴しちゃって。これからあと何年、どうしようかなと思ってますけど、多分まだ元気でやりそうです。

毒蝮:あと2~3日は大丈夫ですか(笑)。

MC:草笛さん、ぜひ私達に、元気でいる秘訣を教えて下さい(笑)。

草笛:私、今まで色んな事がありましたけど、どっかでどうにかるでしょって生きてきちゃったから、今88って言われても、まだ大丈夫かなとか、身体大丈夫かなだとか、目は見えてるかなとか、自分のことを毎日を比べてみているんですよ。コロナで家にいすぎてちょっと太っちゃったり。だからこれから、「生き直す」って言ったんです。そしたらある監督さんが、「その歳で生き直すの!?」って、嫌な顔してましたよ。でも、まだ生き直す場所はあるような気がしたので、一生懸命なんとかこのまま。私、どこも悪くないんですよ。血液検査しても何にも出ないんです。お医者さんが嫌な顔するんですよ。「何も出ません」って(笑)。頑張らせていただこうと思って、さあどうなりますか。これからもどうぞよろしくお願い致します。

MC:本当に今日はおめでとうございます! さらに、本日はスペシャルゲストがいらっしゃっています! 氷川きよしさんです!