MC：成田さん、若葉さん。今回、朝ドラの現場でお二人がトータスさんに主題歌をプッシュするような形で声をかけてくださったっていう？
成田：トータスさんから言ってくださって「映画観たよ」って。「どんな曲にがいいと思う？」って聞いてくれて。やってくれるんだ！と思って、そのテンション感で「うれしいです！ うれしいです！」って言ってたんですけど、それがプレッシャーになっているとは（笑）。
トータス：そうそう（笑）。全然アイデアがなかったから、映画だけ観させてもらって、どうしたらいいかなと思って。こういうご時世だし、完成も先になりそうって言うんで、なんとなくぼんやりフェードアウトしたらいいかと…（笑）。ちょっとビビってたんでね（笑）。僕らの曲も取り上げられてもらってるし、やったことない感じの仕事やったから、やんわりこのままなくなったらどうかなと思って（笑）。そうこうしてると成田くんと仕事で会うことになって、ここはスルーできひんと思ったから「映画観たよ」って。「どんな曲がええと思う？」って、本当に不安で聞いたんですよ。そしたら「やってくれるんですか！？」みたいなテンションで来たから、もう、これは断られへんと思って（笑）。
MC：若葉さんからも何かお話になったんですか？
若葉：僕はしつこいぐらい「やってくれたらいいなあ」って横でずっとしゃべってましたけど（笑）。
トータス：若葉くんには「曲ができたよ」って言ったんですよ、ある日、現場で。そしたら「僕がMVを撮りたい」って言ってくれて。若葉くんが、yonigeのMVを撮っていて。（「おちょやん」のヒロイン役・杉咲）花ちゃんも知ってて「観た観た、良かった～」って言ってて。「そんなんやってるんやったら、MV撮ってくれや」って言ったら、「僕はぜんぜんいいですけど、松居監督がヤキモチ焼きますよ」って。
松居：確かに…（笑）。
若葉：だから（松居監督と）いつのまにかライバル関係になってました（笑）。
MC：松居監督、今回トータスさんに書き下ろしていただいたということですけれども、これはどういった経緯だったんです？
松居：『くれなずめ』のモデルになった友達がウルフルズが大好きでで。その友達の影響で僕もウルフルズがすごい好きでてっていうのと、劇中で「それが答えだ！」を踊ったりするっていうのがあって、現場入る前に成田くんやプロデューサーと、「ウルフルズの最新曲が最後に流れたらすごく未来につながるよね」っていう話をしていて、ちょっと手紙を書かせていただいて。手紙は届いて、「やらない」とは言ってないけど「やる」とも言っていないみたいな感じで、結構不安な状態でしたね（笑）。
成田：確かに言ってました、トータスさん（笑）。「あの手紙は、オファーなのかなあ？」って（笑）。
トータス：そうそうそう（笑）。「ただの手紙ともとれるなあ…」って（笑）。
松居：オファーです（笑）。
MC：本当に素晴らしい楽曲が完成したと思うんです、高良さんと藤原さんと目次さん。曲を聞いてのご感想を伺ってもいいですか？
高良：最初、試写で観たときは違う曲のウルフルズさんの違う曲だったんですよ。それはどちらかというとシットリという感じだったんですけど、今回なんか変にシリアスにならないでちゃんと最後にアゲてくれるというか、アンサーソングになっていて良かったです。すごい好きでした。シットリいけるパターンもあるじゃないですか。でもそうじゃないっていうは素敵だなぁと思いました。
MC：最後に「それが答えだ！」も入ってきますからね。
高良：あれはちょっとグッときますよね。
藤原：今その話、僕しようと思ってたんですけど（笑）。
MC：：ごめんなさい（笑）。一回忘れていただいて。
藤原：エンドロールの最後に入ってきて、僕ら踊りの練習で何百回も聞いていた曲だったので、セリフが入って来たときにグッときましたね。パパイヤ鈴木さんに振り付けを教えてもらって。
MC：目次さんは、楽曲を聴いた時いかがでしたか？
目次：僕は舞台版もやっていて、こんなにこの作品に想いを込めてマッチする曲を作っていただいて、本当にうれしくて。もうめちゃくちゃ聞いてて、今でも口ずさみながら仕事してますね。本当にありがとうございます。
トータス：嬉しい（笑）。
MC：トータスさん、今回、この映画をご覧になってお作りになったということですけれども、「それが答えだ！」のアンサーソングという形で、「あれは答えじゃない」っていう歌詞が出てきたりとか、そのあたりはどんなお気持ちでお作りになったんですか？
トータス：アンサーソングになってるかどうかわからへん…、まぁそれも含めて答えがないっていうこともはあると思うんですよね。「それが答えだ！」という曲のアンサーを書くというテーマがあるにしても、答えてなくてもいいんやなと、アンサーになってなくてもいいんやなと思って。「それが答えだ！」から25年ぐらい経ちましたけど、結局人生みたいなものに答えがあるのか、ないのかと言われたらやっぱりそれはわからないんで。今の気持ちで「それが答えだ！」を歌うとしたら、さらにねずみ色っていうかもっと曖昧な感じにもっとぼやけていくっていうか、どこまでいってもぼやける一方っていうかね。そういう曲にしたかったんですね。
MC：松居監督、作品の白と黒とをはっきりするんじゃなくてグレーなものがあったっていいじゃないっていうのに、本当にこの楽曲がぴったりですよね。
松居：やるかどうか分からないって言いながら「曲が来ました！」って、曲名の「ゾウはネズミ色」を見たときに、映画作ってて良かったなと思ったというか。曖昧ということですごく難しくって、この映画ですらその90分かけて伝えていることを、「ゾウはネズミ色」が最後に短い時間に伝えてくれるのはすごく素晴らしいなと思いましたね。
MC：せっかくなんで成田さんと若葉さんにも、現場からプッシュされていたお二人にも感想を伺いたいんですが、若葉さん。
若葉：僕も本当に大好きな楽曲で、すごく大人で変に熱さだけじゃない大人の色気も漂っていて。トータスさんにすぐ連絡して…
トータス：メッセージくれたんよな？ 「聴きました！ 最高でした、ゾウはネズミ」って（笑）。
若葉：そうです、タイトルを間違えました（笑）。
トータス：「ゾウはネズミ」ってなんやねん（笑）。
若葉：それが答えです（笑）。
MC：成田さんはいかがですか？
成田：僕も聞いた次の日に「素晴らしかったです」と感想を伝えさせていただいて、いろいろそのときにお話させていただいたこともあるんですけど。いい曲でしたね。素晴らしかったです。
