MC:でもその分、貴重な話ができてっていうことだったのでね!そういう新川さんの存在も本作にとっては非常に大きなものだったのではないでしょうか。そして続いて、青柳さんは演じた坂上が、かつて人を暴行死させ、刑に服したその後も犯罪に手を染める犯罪者役ということで、まさに“悪党”を演じられたわけなんですけれども。青柳さんがこれまで様々な作品で演じてこられた悪党とは、何か一線を画す印象を受けました。坂上を演じるにあたって、どんなことを意識されましたか?
青柳:はい。「あくまでも自分は犯罪者だ」と認識していることをすごく意識しました。例えば、犯罪をする人は分からないですけど、だんだん麻痺してくる可能性もあるわけじゃないですか。でも坂上は一貫して、衣装合わせのときに監督も言ってくださったんですけど、「最後まで悪党でいてくれ」とお話ししてくだったので、それを意識しました。
MC:坂上というのは、何か達観しているような、発する言葉一つ一つが考えさせられるような台詞が多かったなと思います。ここまで“悪党”の内面を描いている作品はなかなか無いと思ったので、演じ甲斐がすごくあったのではないでしょうか?
青柳:そうですね。その中でも何か、達観している言葉とか、誰かに救いを求めるような言葉があったりもしたんですけど、やっぱり一貫して、最後まで悪党でいなきゃいけないなとは思ってました。すいません、なんか!
瀬々:いやいや!
東出:でもなんか、“悪”っていうと“悪”でしかないんですけど、“悪党”っていう、このタイトルにもあった“党”が付くと、それは意識的に“悪”になろうとしているのか?っていう、そういう存在にも見えてきて、坂上っていうのはまた魅力的な人だなと、佐伯の目から見て思ってました。
MC:“悪党”というのは、いったい坂上に…。笑いが起きていますがどうしましたか?
青柳:今のは(監督もそう)思ってるってことで良いんですか?
瀬々:いやいや(笑)。…素晴らしかったよ!
MC:(笑)。今の監督の言葉も、本当にそう思ってるのかなって感じますが。
青柳:いやたぶん、思ってない。
MC:でもどうでしたか、瀬々監督から見て悪党に最後までなりきったという青柳さんの演技というのは。
瀬々:いや、良い話だなと本当に思いましたよ。い、今の話は。
青柳:そんな、辛そうに(笑)。
松重:監督の本心が分からなくなってくる。
青柳:そうっすね、確かに。
MC:だんだん惑わされていく一方なんですけども。
瀬々:くだらないので次行ってください(笑)。