MC:いやいやとんでもないです!本当に、本作は豪華俳優人の皆様が各話登場して、その中で皆さんで頂を目指した作品ということで。是非とも皆さんお楽しみいただければと思います。そして続いて松重さん。松重さんは、本作でホープ探偵事務所所長の木暮を演じられましたが、瀬々監督が松重さんの魅力について、「松重さんのお芝居には天使の面と悪魔の面があり、木暮という人物像にぴったりはまっていた」ということを仰っていたと伺いました。この瀬々監督の仰る二面性についてどう感じられていますか?
松重:あの、難しい質問ですね。でも、瀬々監督とやる仕事というのはワクワクしてて、「この役は良い人だろうか、悪い人だろうか」みたいなことを単純に考えてると、意外と役っていうのは、小さな解釈の中でしか成り立たないんで…。善人に見えるけど、こういうダークサイドもあるっていう、そういう部分を人間って誰でも持ってるじゃないですか。「果たしてこの人はどういう風な人なんだろう」っていうのを、お客さんも一緒に考えていただこうかなということで、意外と現場では何も考えずに、監督の指示通りに動いてるってとこなんですよね。ええ。それがね僕は良いと思うんですよ。人が見てどう見えるかっていうのが、演技としては一番良いと思うので、そういう意味で言うと、瀬々さんの仕事というのは刺激的です。
MC:“刺激的”というお話がありましたが。せっかくこの場に瀬々監督もいらっしゃるので、今の松重さんのお話、天使と悪魔の二面性、そしてそれにぴったりなシーンをお話しいただいてもよろしいですか?
瀬々:今の松重さんの話し方を聞いても分かったと思うんですけど、「本当にそんなこと思ってるのか」と。
松重:また失礼なこと言うなあ(笑)。
瀬々:(笑)。そういう感じをですね、出すんですね。あんなに美味しそうに食ってるんだけど、「本当に美味しいのか?」と。まあ、某番組のことですけど(笑)。
(会場爆笑)
松重:全然違う話じゃないですか(笑)。本当に悪党になりますよね。
瀬々:そういうね、二面性を持ってると。まあ一面性しか今語りませんでしたけど。
松重:いやいやでも、監督もこう見えてね、素晴らしい監督なのか、本当のインチキなのか分からない(笑)。なんかね、そういう、「人って分からないぞ」っていう謎に包まれてる、そういう人たちが結構出てくるんで。やっぱり一筋縄じゃいかないっていう、登場人物が織りなすドラマは、見ごたえがあるんじゃないかと思いますけどね!
瀬々:また、思ってないことを…!嫌な男だねえ、もう~(笑)。