6月27日(金)、映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』の初日舞台挨拶がユナイテッド・シネマ豊洲にて開催され、主演の綾野剛、柴咲コウ、亀梨和也、そして三池崇史監督が登壇。満席の観客を前に、作品に込めた熱い想いや撮影秘話を語った。
■綾野剛「“持ち帰って初めて育っていく”作品です」
主人公・薮下誠一を演じた綾野剛は、「今日を迎えることができてとても嬉しいです。多くの方にこの作品を選んでいただけて、心から感謝しています」と深く頭を下げた。また、作品について「本作は、ただ楽しんでいただくだけでなく、観た後に“持ち帰って”初めて育っていくような作品です。ジェットコースターのようなスピード感も含め、総合芸術として楽しんでほしい」と呼びかけた。
■柴咲コウ「想像力を培うきっかけになれば」
保護者・氷室律子を演じた柴咲コウは、「昨年の撮影から1年を経て、ようやく公開できることを嬉しく思っています」と感慨深げにコメント。「黒だと思っていたものが、実は白だった…そんなこともある。この作品から“想像力の大切さ”を感じてもらえたら」と語り、笑顔で「出演オファーお待ちしております(笑)」とコメントする場面もあった。
■亀梨和也「観る前の自分には戻れない」
週刊誌記者・鳴海三千彦役の亀梨和也は、「観る前の自分には戻れない。それほどに心に深く届く作品」と話し、「人の強さや弱さ、人間関係の機微が描かれていて、僕たちの本気度を受け取っていただけたら」と力強く語った。
■各界から絶賛コメント続々 登壇者たちも感無量
イベント中盤では、藤井道人監督をはじめとする各界の著名人から寄せられた絶賛コメントが紹介され、綾野は「照れますね(笑)」と笑みを見せながらも、「藤井監督のような方に評価いただけて光栄です」と感謝。三池監督は、俳優・窪田正孝からのコメントに「彼の目から見ても楽しんでもらえて嬉しい」と語るなど、それぞれが熱い思いを口にした。
■「誰の身にも起こりうる」——三池監督が語るテーマの核心
三池崇史監督は、「登場人物それぞれが、自分の人生を一生懸命に生きている。とくに優柔不断な薮下には共感できる」と述べたうえで、「“でっちあげ”は誰にでも起こりうる日常の歪み。なぜそれを信じるのか——という問いを突きつける作品」と、社会に投げかける強いメッセージを明かした。
最後には全国のライブビューイング会場へ向けたフォトセッションも行われ、登壇者と観客が一体となって「映画でっちあげ!」「本日公開!」の掛け声とともにキャノン砲が打ち上がり、華やかに舞台挨拶は幕を閉じた。
■映画情報
タイトル:『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』
公開日:2025年6月27日(金)
監督:三池崇史
脚本:森ハヤシ
原作:福田ますみ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』(新潮文庫刊)
出演:綾野剛、柴咲コウ、亀梨和也、大倉孝二、小澤征悦、髙嶋政宏、迫田孝也、安藤玉恵、美村里江、峯村リエ、東野絢香、飯田基祐、三浦綺羅、木村文乃、光石研、北村一輝、小林薫
主題歌:キタニタツヤ「なくしもの」(Sony Music Labels Inc.)
配給:東映
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