藤井道人×『キャンドルスティック』米倉強太監督スペシャル対談──映画づくりの“原点”と“未来”を語り合う

阿部寛を主演に迎え、モデル・映像作家として活躍してきた米倉強太が長編映画監督デビューを果たす『キャンドルスティック』が、7月4日(金)より全国公開される。公開を目前に控え、米倉監督が「最も影響を受けた」と語る藤井道人監督とのスペシャル対談が実現。その模様が公開された。

■世界を股にかけたマネーサスペンスで監督デビュー

『キャンドルスティック』は、日本をはじめ世界4ヵ国6都市を舞台に展開する、前代未聞のマネーサスペンス。元天才ハッカー(阿部寛)が“AIを騙し大金を奪う”という大胆な計画に挑み、FXトレーダーの杏子(菜々緒)ら10人の“ろくでなし”たちが、裏切りと駆け引きに満ちた一世一代のミッションに挑む。

■藤井道人×米倉強太──デビュー作の重みと映画への思い

対談では、米倉監督が映画製作に至った経緯からスタート。きっかけはパリでの展示で出会ったプロデューサー・小椋悟の声がけだったという。藤井監督は「この企画で自分がデビューしていたら無理だったかもしれない」と驚きを語り、自身のデビュー作『オー!ファーザー』時代の苦労を振り返る場面も。

映画づくりへのスタンスについて、藤井監督は「インディーズとは精神性の話。スタッフ全員が責任を持って関わることが重要」と語り、「大作でも自主映画のような熱量が求められる時代」だと強調。米倉監督も「スタッフ全員が“自分事”として取り組んでくれた」と制作現場への感謝を述べた。

■「伝える力」と「経済との両立」──映画監督として生きていくために

話題はインディーズとメジャーの境界線にも及び、藤井監督は「精神的にはインディーズでも、生活のためにはメジャーでやる必要がある」と現実的な課題に触れた。「伝える力がある藤井作品に影響を受けた」と語る米倉監督は、『新聞記者』のモンタージュに特に感銘を受けたという。

最後には、藤井監督が「『キャンドルスティック』が米倉監督の映画人生の始まりになる。賛否はあるだろうが、変化に負けずに続けてほしい」と熱いエールを送るシーンも。

■映画『キャンドルスティック』とは

原作は川村徹彦によるFX小説『損切り:FXシミュレーション・サクセスストーリー』。米倉強太が監督を務め、小椋悟が脚本・チーフプロデューサーを兼任。主演の阿部寛に加え、菜々緒、津田健次郎、YOUNG DAISら豪華キャストが集結。スリリングな頭脳戦と驚愕のラストが待ち受ける、国際色豊かな“新時代のコンゲーム”だ。

さらに、公開初日となる7月4日には新宿バルト9で豪華キャスト登壇の舞台挨拶も開催予定。詳細は公式サイトにて。

【作品情報】
『キャンドルスティック』
2025年7月4日(金) 新宿バルト9ほか全国ロードショー
監督:米倉強太
出演:阿部寛、菜々緒、津田健次郎、YOUNG DAIS ほか
配給:ティ・ジョイ
©2025CANDLESTICK PARTNERS