映画『さくらん』、『ヘルタースケルター』、『Diner ダイナー』など、その独自の感性で常に時代を切り取り、色鮮やかな映像表現で注目を集めてきた、写真家で映画監督の蜷川実花が、中谷美紀主演、池田エライザ共演で贈る完全オリジナルの新作ドラマ「Followers」が、2020年初頭にNetflixにて独占配信される。このほど、3か月以上にわたる撮影が7月3日にクランクアップを迎え、中谷、池田、蜷川監督よりコメントが寄せられた。
何もかもがあるかわりに、時にすべてを奪い去っていく街=TOKYO。そんな東京の“今”を敏感にキャッチし、自らの手で成功を手にした女たち。一方で、まだ“何者でもない”若者たち。華やかで危険なTOKYOで懸命にサバイブしようとする彼らの人生が、SNSを通じて意外な形で交錯していく。
■中谷美紀(奈良リミ役) コメント
毎回、新たなお仕事のお話をいただくたびに、初日は本当に緊張するんですよね。新たな役に携わるときは、毎回毎回、自分の殻を脱ぎ捨てて、見知らぬ人物の体の中に入っていくという感じで。もしくは新たな魂を自分の体の中に入れるという感じなので、戸惑いますし。終わるときは、毎回本当に清々しい気持ちで「終わったー!!」っていう感じです。女性の生きづらさみたいなことが、今もしきりに叫ばれていますし、自分でもそれは感じることではありますけれども、時代のせいにしたり、社会のせいにしたり、人のせいにしたり会社のせいにしたりすることは、簡単ですし、自分自身もそうしてしまいがちではあるのですが、この作品を通じて、自ら運命を切り開いていくと言いますか、自由も権利も掴み取るものなのだと教えていただいたように思います。年齢や性別を何かを諦める理由にしない人間でありたいなと思いました。女性礼賛の作品なので、当然女性にはご覧いただきたいですし、女性の生態を不可解に思っていらっしゃる男性にもご覧いただきたいですし、属性を問わず世界中の方にもご覧いただきたいです。
■池田エライザ(百田なつめ役) コメント
なつめという役を通して、自分自身を通り過ぎていった苦しみや足掻いていたところに改めて触れることになり、それはすごく美しい感情だったんだなとか、みじめに見えてたのに全然みじめじゃなかったりとか、自分の純度も上げてくれるような存在でした。これからなつめにうっかりですけど、救われる瞬間が多いんじゃないかなと思います。見てる人にこれからを想像してもらえるようなシーンを最後に撮れたので、これからっていう所で終わったなっていう感じもあるし、でもここまで無事にみんなと来れたということが今は純粋に嬉しいです。「最近なんだか、つまんないな」って思ってる人に「FOLLOWERS」のキャスト全員並んで「人生案外つまんなくないよ」って、その人に言ってあげてるような作品になっていると思います。オシャレ作品だと思ったら、すごい中身がぎっしりで、明日から頑張ってみようかなって思う作品になってると思うので、そう言う方にも是非、見ていただきたいです。どの作品よりもリアルに描かれた東京で、私は大いに泣き、大いに笑いました。お楽しみに!
■蜷川実花(監督) コメント
今回、中谷さん演じるリミたち大人と、エライザ演じるなつめたち若者、両者を通して、ディテールにこだわり、衣装からセリフから、細かく詰めて“今の東京”を描いていきました。軽やかで楽しそうな大人たちの姿から伝えたかったのは「大変なこともあるけれど、それでも大人ってこんなに楽しいよ」ということ。一方で、今の若い子たちの空気感を取り込みながら、自分が若かった頃に抱いていた焦りや不安、怒りもきちんとすくい上げ、表現することができたと思います。中谷さんはずっと大好きな女優さんで、ご一緒できて本当に嬉しかったですし、中谷さんの中にある芯の強さがリミとリンクして、そこに助けられました。エライザは私よりずっと年下なのに、姉のような包容力があって大ファンです。エライザから聞いた言葉をセリフに入れるなど、彼女から教わることがたくさんありました。豪華キャストの方々以外にも、東京の“今”かっこいい人を全員出したい!とたくさんの方に集まっていただきました。東京が舞台で、身近な友人たちも出演してくれて、これほど現実と物語が接近した作品は今までありませんでした。撮影中は、虚実入り交じった毎日で、何度も不思議な感覚に陥ったほど。長期に及ぶ撮影でしたが、これが“東京の真ん中”という作品になると思います。ぜひ楽しみにしていてください。
Netflixオリジナルシリーズ「Followers」
2020年初頭、Netflixにて全世界190か国へ独占配信
監督:蜷川実花
出演:中谷美紀 池田エライザ 夏木マリ 板谷由夏 コムアイ 金子ノブアキ 上杉柊平 ゆうたろう
【ストーリー】 何もかもがあるかわりに、時にすべてを奪い去る街=TOKYO。そんな東京の“今”を敏感にキャッチし、成功を手にした女たち。一方で、まだ“何者でもない”若者たち。華やかで危険なTOKYOを懸命にサバイブしようとする彼らの人生が、SNSを通じて交錯する。人気写真家のリミ(中谷美紀)は、仕事は順調だが、「子供を持つ」という夢を叶えられないまま持ち続けていた。ある日、リミは撮影現場で女優志望のなつめ(池田エライザ)と出会う。粗削りで、自分を貫こうとするなつめの姿に、若いころの自分を思い出し、思わずシャッターを切る。リミがその写真をインスタに投稿したことで、なつめの運命は一変していく。一方、リミもなつめとの出会いに刺激を受け、夢を叶えるべく、行動を起こすことを決意する。