閉幕!「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018」ゆうばりファンタランド大賞は上田慎一郎監督作『カメラを止めるな!』が受賞

1990年からスタートし、今年で28回目の開催となる「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018」が3月19日に最終日を迎え、映画祭に参加したゆうばり市民や一般客が選ぶ「ゆうばりファンタランド大賞」ほか各賞が発表された。

【ファンタランド大賞】上田慎一郎▲「ゆうばりファンタランド大賞」を受賞した『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督

本年度の「ゆうばりファンタランド大賞」は、上田慎一郎監督作『カメラを止めるな!』が受賞。本作は、市民アンケートで最も高評価を獲得し、本映画祭で観客から支持を得たことで賞が贈られた。会期中最も市民や一般客に支持された人物に贈られる「人物賞」は、矢崎仁司(『スティルライフオブメモリーズ』)が受賞。2010年に『スイートリトルライズ』を上映して以来2回目の来夕となり、再び夕張で多くの観客に感動を与えたとして選出された。

【人物賞】矢崎仁司▲人物賞を受賞した矢崎仁司監督

また、「イベント賞」には、世界の巨匠に愛された三船敏郎のドキュメンタリー『MIFUNE: THE LAST SAMURAI』と『羅生門 デジタル完全版』の上映を実施した「三船敏郎レトロスペクティブ企画」が輝いた。「ゆうばり市民賞」に選ばれたのは、中みね子監督の『ゆずり葉の頃』。夫である岡本喜八監督の逝去から10年後、プロデューサーとして彼を長年支えてきた岡本みね子が、脚本家を目指していたころの旧姓を名乗り、76歳にして新たな映画人生の一歩を踏み出したとして授与された。

【ゆうばり市民賞】岡本真実▲「ゆうばり市民賞」の中みね子監督に代わって授賞した長女の岡本真実さん

本年度の映画祭総来場者数は12,522人で、スクリーンが減少したものの、昨年の来場者数12,516人を上回り、道内外から多くの人々が訪れた。

受賞結果

■作品賞
『カメラを止めるな!』上田慎一郎監督
<上田慎一郎監督 受賞コメント>
実は12時のバスに乗る予定だったのですが、スタッフの方に『ちょっとあるから戻ってきてくれ』と言われたので、何かあるのかな?と思っていたのですが(笑)、突然のことで驚いています。僕は見てくれた方に絶対に楽しませるぞ、笑わせるぞ、と思って映画を作っているので、賞をいただけて嬉しいです。6月にも東京で公開があるので、ぜひまた観てください!

■人物賞
矢崎仁司監督(『スティルライフオブメモリーズ』)
<矢崎仁司監督 受賞コメント>
突然で驚いていますが、とんがった映画をとったので不安でしたが、さすがゆうばり映画祭ですね。本当にありがとうございます!

■イベント賞
三船敏郎レトロスペクティブ企画

■ゆうばり市民賞
『ゆずり葉の頃』中みね子監督
<岡本真実 受賞コメント>
上映の時にたくさんのお客さんがいたことを母に伝えたら、『私が行くよりあなたが行ってくれてよかった、心の繋がった場所にあなたが行けたことが嬉しい』と言ってくれて。こんな賞をいただけたから、母が大喜びする姿を想像しながら、今日は帰りたいと思います。本当にありがとうございました!