『ダンケルク』ノーラン監督がヒース・レジャーを回顧「カリスマが宿っていた。私はその直感を信じた」

『ダークナイト』『インセプション』のクリストファー・ノーラン監督が、実際に起きた史上最大の救出作戦を描く『ダンケルク』。この度、本作で鮮烈デビューを飾ったイケメン俳優4人による座談会の特別映像が到着した。

Dunkirk4actorsA

ノーラン監督は、初の実話を描くために徹底してリアルにこだわった。1940年に活躍した英戦闘機スピットファイアの実機を飛ばし、コックピットにIMAX65ミリカメラを固定して撮影に挑む徹底ぶり。特にこだわったのが、絶体絶命の地“ダンケルク”を生き抜く若き兵士たちのキャスティングだ。「30歳近くの俳優がもっと若い役を演じている。我々が起用したかったのは、当時の兵士のように戦争を感じられる世代だ。そのためには新人発掘が不可欠だった」と監督が語る通り、オーディションによって演技経験が殆どない新人俳優たちが鮮烈デビューを飾った。オーディションでハリーと出会ったノーランは「子供たちからハリーのことは聞かされていたが、詳しくは知らなかった」と告白。「彼は誠実で、俳優としての資質を持ち、カリスマ性が宿っていた」と語り、『ダークナイト』に故ヒース・レジャーを起用した時と同様に、自分の直感を信じたと語っている。

BB-13169MSG_Sub6

ノーランが選んだ若きキャストは、「ワン・ダイレクション」のメンバーとして活躍し、世界で最も有名な新人俳優ハリー・スタイルズ、皿洗いから主人公トミーに大抜擢されたフィオン・ホワイトヘッド、ダンケルクに救出に向かう民間船に乗り込む青年ピーター役のトム・グリーン=カーニー。3人は本作で映画デビュー。そして舞台俳優として活躍するジャック・ロウデンが、トム・ハーディとスピットファイアを駆る若きパイロット、コリンズ役を射止めた。ワールドプレミアでは、揃って登場した若き俳優たちに、「イギリスのイケメンが美しすぎる」「ゴージャス。英国の男優たちは世界の宝」など、英国のイケメンが勢ぞろいしているとの声が続々と集まっている。

BB-T2-0051_Main

「海辺の撮影は壮観だったんだろうね」とジャックが話を向けると、フィオンが「軍服姿のエキストラが1,300人、頭上には戦闘機が飛び、遠くには駆逐艦。当時を再現した海辺で爆撃も行われた」と応じ、「戦場に身を置くことに匹敵するリアル感、本当に混乱して怖かった」とパニック状態に近かった撮影を振り返る。壮絶な現場で、「芝居は必要なかった」とトムが続けると、「取り巻く状況に対する僕らの正直なリアクションだ。空襲など多くのシーンは演技が不要だった」とハリー。若き新人俳優たちは精鋭スタッフによって再現された現場を生き抜くことに懸命だった。ブロンドヘアーをクールにカットしたジャックが、「俺が乗っていた戦闘機の翼に巨大なIMAXカメラを着けて海峡を急襲した」と、ノーラン作品の映像の魅力はリアルな撮影に隠されていることを明かす。「彼の撮る壮大な映像はブラックホールのように人を引き込む。IMAXだから表現できた物語だ」とトム。監督の話題に、「やっと聞いてくれた」とハリーが微笑み「誰よりも早く来て最後に帰る」現場主義の演出家だと証言。トムは「大抵の監督は離れた場所にいて、そこから大声で指示を出すと聞いていた。でもノーラン監督は常にカメラの隣にいる」と、俳優やスタッフと共に現場の最前線で指揮を続けた監督に敬意を表している。

『ダンケルク』は、9月9日(土)に全国公開。

『ダンケルク』
2017年9月9日(土)より全国ロードショー
監督・脚本・製作:クリストファー・ノーラン
出演:トム・ハーディ マーク・ライランス ケネス・ブラナー キリアン・マーフィー ハリー・スタイルズ

STORY 海の町、ダンケルク。追いつめられた英仏軍40万、撤退を決断。若き兵士トミーは、絶体絶命の窮地から脱出できるのか!? 民間船もが救助に関わった、史上最大の救出作戦が幕を開ける。

© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.