ベルリン国際映画祭やサンダンス映画祭をはじめ世界中の映画祭で絶賛された、イギリス・ヨークシャーの曇天の下で惹かれ合っていく二人の男を描く映画『ゴッズ・オウン・カントリー』が、シネマート上映企画「のむらコレクション」(通称:のむコレ)の上映作品として、12月にシネマート新宿(東京)とシネマート心斎橋(大阪)にて公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。
今年7月に青山のスパイラルホールにて開催された「第27回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」で待望のジャパンプレミアを果たした本作。曇天に包まれるヨークシャーにある牧場をひとりで管理している青年ジョニーは、寂れた牧場での孤独な日々の労働に生き甲斐を見つけられずにいた。さらに、老いた祖母や病気の父とのいざこざも絶えない。そんなある日、季節労働者のゲオルゲが羊の出産シーズンに雇われる。初めはぎこちなく、時には衝突する二人だったが、羊に優しく接するゲオルゲに、ジョニーは今まで感じたことのない感情を抱きはじめる。
「第27回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」での上映では、700席分のチケットが即完。上映後の反響が大きく、再映のリクエストも上がり続けたが、国内配給が付かない状態であることから、数人の有志によって今回の「のむコレ」での上映が実現した。上映回数は、シネマート新宿が4回、シネマート心斎橋がわずか1回のみ。劇場公開後は、Blu-rayやDVDの発売、インターネット配信も未定で、「のむコレ」での上映が日本の劇場で観られる唯一の機会となっている。
ボランティアスタッフのひとりは、「こんな名作を劇場公開できないのは余りにも残念だという思いだけで、今回の上映にチャレンジすることにしました。お客様が入らなければ大幅な赤字になってしまい、次の機会も無くなるため、これ以上の上映回数を持つことが出来ませんでした。ご理解ください」とコメント。シネマートの公式サイト(http://www.cinemart.co.jp/article/news/20181130002264.html)では、本作が「のむコレ」で上映されるに至った経緯をスタッフが語ったインタビューが掲載されている。
『ゴッズ・オウン・カントリー』
12月、シネマート上映企画 「のむらコレクション」(通称:のむコレ)にて全5回限定上映
シネマート新宿 上映日程:12月2(日)、12月7日(金)、12月17日(月)、12月19日(水)※4回。トークイベントの開催予定あり。上映時間ほか詳細 www.cinemart.co.jp/theater/shinjuku/
シネマート心斎橋 上映日程:12月9日(日)※1回。上映時間ほか詳細http://www.cinemart.co.jp/theater/shinsaibashi/
監督:フランシス・リー
出演:ジョシュ・オコナー アレック・セカレアヌ ジェマ・ジョーンズ イアン・ハート
配給:filmott(フィルモット)
【ストーリー】 青年ジョニー(ジョシュ・オコナー)は、老いた祖母(ジェマ・ジョーンズ)と病気の父(イアン・ハート)に代わって、ヨークシャーにある牧場をひとりで管理している。孤独でやり甲斐を感じられない寂れた牧場での日々の労働を、酒と行きずりの不毛なセックスで紛らわすジョニー。ある日、季節労働者のゲオルゲ(アレック・セカレアヌ)が羊の出産シーズンに雇われる。初めは衝突する二人だったが、羊に優しく接するゲオルゲに、ジョニーは今まで感じたことのない感情を抱き、突き動かされていく…。
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