日本・ウズベキスタン国交樹立25周年、ナボイ劇場完成70周年記念の国際共同製作企画となる黒沢清監督の最新作で、前田敦子が主演を務める『旅のおわり世界のはじまり』が2019年初夏に公開となる。このほど、追加キャストとして加瀬亮、染谷将太、柄本時生が出演することが発表され、併せて特報映像、ポスタービジュアルがお披露目となった。
本作は、日本のテレビバラエティ番組のクルーと共に取材のためにウズベキスタンを訪れた女性レポーター・葉子が、現地のコーディネーターや異文化の人々との交流によって新しい世界を開き、成長していく姿を描く。黒沢監督がオリジナル脚本を手掛け、シルクロードの中心ウズベキスタンで、1ヶ月にわたり全編オールロケ撮影を敢行した。主人公・葉子は、黒沢監督が厚い信頼を寄せる女優・前田敦子が務める。
新たに発表されたキャストは、黒沢組への参加が『贖罪』ぶりとなる加瀬亮、『予兆 散歩する侵略者』につづく染谷将太、そして黒沢組初となる柄本時生。彼ら3人は、ウズベキスタン取材で主人公・葉子と行動を共にする番組クルーのスタッフに扮する。さらに、現地の通訳兼コーディネーター役としてウズベキスタン俳優のアジズ・ラジャボフが出演する。
特報映像は、黒沢監督がウズベキスタンの荒野で本番スタートをかけるところから始まり、市場で加瀬、染谷、柄本らキャストに演出する様子や、前田とモニターをチェックする姿、「キープして、もう1回やらせてください」とこだわりを見せる一面など、現地撮影時の貴重なメイキングシーンが収められている。
監督過去作品63タイトル超えという、あらゆるジャンルを横断してきた映画監督・黒沢清が「これまでのどれにも似ていない作品」と明言する新たな挑戦の映画となった。
キャスト コメント
■前田敦子(主人公・葉子役)
空港に着いた瞬間から、黒沢監督の演出がはじまっているんじゃないか?と4人で話していました。そのぐらい、まったく未知の国だったので、行動するときも一緒に固まって動いたり、オフの日もみんなでご飯に行ったり、いろんな場所へ行きました。(4人とも)生きてきた年数が少しずつ違いますが、みんなで“初めて”をたくさん経験できたので、絆になりました。私にとっては最高の環境でした。
■加瀬亮(カメラマン・岩尾役)
言葉もわからない異国の地でたくさんのハプニングに見舞われました。そのたびに飄々と見えながらもどんな時もあきらめない監督や共演者たちに大きな刺激をもらいました。想像もしてなかった新鮮な脚本。共演者はクセ者揃い。しかもウズベキスタンロケ。面白くないはずがありません。再び黒沢組に参加できてとても嬉しかったです。
■染谷将太(ディレクター・吉岡役)
黒沢組にまた参加させて頂きニヤニヤが止まりませんでした。ウズベキスタンという国に飛び込みますと、自然と我々が異物になっておりました。文化の違う我々が異物となり、撮影隊という景色が異物となり、そんなマジックを黒沢監督に見せられているような感覚でした。素敵な世界を楽しみにしていてください。
■柄本時生(AD・佐々木役)
以前から黒沢監督のファンだったので、黒沢組を体験できるのは本当に貴重で、まさに“映画”という感じの現場で夢のような時間を過ごさせてもらいました。日本の共演者の皆さんは、元々知り合いだったので、とても楽しくお仕事をさせて頂きました。ただ楽しいだけじゃなく、締まる時は締まる感じでした。
■アジズ・ラジャボフ(現地コーディネーター・テムル役)
映画撮影のプロセスはいつも魔法です。素晴らしい作品を作るために、たくさんの方が働くのです。今回、日本映画を代表する“映画に魅了された”方々と共に仕事をする機会は、私にとって“まさに魔法のような時間”で、とても豊かな経験となりました。
『旅のおわり世界のはじまり』
2019年初夏 全国公開
監督・脚本:黒沢清
出演:前田敦子 染谷将太 柄本時生 アジズ・ラジャボフ 加瀬亮
配給:東京テアトル
(C)2019「旅のおわり世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO