沢尻エリカと吉沢亮が猫になってやってみたいこととは?『猫は抱くもの』完成披露試写会舞台挨拶レポート

心に孤独を抱えてしまった女性と、自分を彼女の恋人だと信じて疑わない猫との関係を描いた映画『猫は抱くもの』が6月23日に公開となる。それに先立ち、6月5日に丸の内ピカデリーにて本作の完成披露試写会舞台挨拶が行われ、キャストの沢尻エリカ、吉沢亮、コムアイ(水曜日のカンパネラ)、犬童一心監督が登壇した。

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日本映画で唯一、第21回上海国際映画祭(長編劇映画部門)のコンペティションに正式出品されることが決定した本作。初めに、犬童監督は「中国の皆さんが新鮮な経験としてこの映画を受け入れてくれたら嬉しい」と出品決定への思いを語った。

監督からオファーを受け、出演は「ほぼ即決」だったという沢尻は、演劇ふうの演出やアニメーションが盛り込まれた本作の撮影について、「セットを立てて舞台上でシーンが転換していく間も芝居を続けなくてはならなくて、喜怒哀楽も表現する難しい芝居だったんですけど、やりがいや面白味がありました」とコメント。また、元アイドルという役を演じ、安室奈美恵の楽曲を歌うシーンもあったようで、「すごい練習をして(笑)。なかなか歌って踊ってというのはないので大変だったんですけど、自分の中で新鮮でおもしろかった」と楽しんで撮影したと語った。さらに、沢尻はアイドルの自己紹介フレーズを自ら発案し、その完成度の高さに、犬童監督がそのフレーズを採用したことも明かされた。

沢尻演じる主人公が飼う猫の“良男”の擬人化した姿を演じた吉沢は、「猫の動画を見たりしましたけど、猫への愛がとても強い、猫の博士のような犬童監督に細かい部分の演出は教えてもらいました」と、猫という一風変わった役へ挑戦したという。猫の“キイロ”の擬人化した姿を演じたコムアイも「普段からだらしないので、(自分が)リビングにいるポーズが猫みたい(笑)」と、芝居ということを意識せずに猫になりきれたと撮影を振り返った。

自分が猫だったらどんなことをしたいか?という質問に、吉沢は「やっぱり猫だから許されるって、女性と密着するようなこととか…」と本音を言い、笑いを誘いながら、「いろいろ壊したいですね!いい音のする花瓶とか、パリーン!という気持ちのいい音がするものを落としたい」とコメント。撮影中、ロシアンブルーの良男は運動神経がいいことを知った沢尻は「ロシアンブルーになって大自然の中を駆けまわってみたい」と願望を語った。

最後に、良男役として本作に登場し、撮影後に沢尻が実際に引き取り、命名したという猫の“グリグリ”が登場。会場からは「かわいい!」という声が沸き起こり、キャストや監督、観客が大興奮の中、舞台挨拶は幕を閉じた。

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『猫は抱くもの』
6月23日(土)、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督:犬童一心
脚本:高田亮
原作:『猫は抱くもの』(大山淳子著・キノブックス刊)
出演:沢尻エリカ 吉沢亮 峯田和伸 コムアイ(水曜日のカンパネラ) 岩松了 藤村忠寿 内田健司 久場雄太 今井久美子 小林涼子 林田岬優 木下愛華 蒔田彩珠 伊藤ゆみ 佐藤乃莉 末永百合恵 柿澤勇人
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 主人公の沙織(沢尻エリカ)は、とある地方都市のスーパーマーケットで働くアラサー女性。かつてはアイドルグループ「サニーズ」のメンバーとして芸能界で活動していたが、歌手としては芽が出ず、すべてに嫌気が差して都会から逃げてきた。今の自分を好きになれず、周囲ともうまく馴染めない彼女にとって、心を許せる唯一の存在は、ペットショップで売れ残っていたロシアンブルーのオス猫「良男」(吉沢亮)。嬉しかったこと、哀しかったこと、腹が立ったこと…。すべてを受け止めてくれる「良男」に向かって、沙織は日々、妄想を交えながら語りかける。そして「良男」は、いつしか自分を人間だと信じ込み、恋人として沙織を守らねばと思い始める。そうやって過ごしてきた、こじらせた1人と1匹の日常にも、変化が訪れて…。

©2018 『猫は抱くもの』製作委員会