池田エライザ「御子ちゃんと自分は結構似ているんです」『ルームロンダリング』大阪・舞台挨拶レポート

映画企画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2015」で全474企画の中から準グランプリを受賞した企画を池田エライザ主演で映画化した『ルームロンダリング』が7月7日より全国ロードショーとなる。それに先だち、6月4日、シネ・リーブル梅田にて舞台挨拶が行われ、主演の池田エライザが登壇した。

「今日はたくさんの方にお越しいただき、とても嬉しいです。大阪イェーイ!」とハイテンションで挨拶をした池田エライザ。観客の拍手が鳴りやまない中で始まった、大阪梅田での舞台挨拶。「こじらせ女子を演じていますが、役作りは難しくなかったですか?」という質問に対して「御子ちゃんと自分は結構似ているんです」と池田。「片桐監督は、廣木隆一監督から“エライザちゃんは暗いよ”と言われて、御子役にピッタリだなと思ったそうです」とキャスティングの裏側を明かした。

自身が演じたキャラクターに関しては、「御子ちゃんは頭の中ではとても饒舌なんじゃないかと思っています。言葉がうまくまとまらなくて、なかなか話せない分、表情で物語ることが多くなるんです」と気持ちを代弁してみせた。

「実際に事故物件に住めますか?」という際どい質問が投げかけられると、「この映画の取材でよく聞かれるのですが、劇中に出てくるような人間味溢れる幽霊たちだったら、1か月ぐらいなら大丈夫かなと思います(笑)。ある種のルームシェアって感じですね」と驚きの発言を繰り出した。

撮影中のエピソードを聞かれると、オダギリジョーとの思い出を振り返り「オダギリさんが現場に来た時に、内弁慶な御子ちゃんが気軽に話しかけられる空気を出してくれていたので、あぁ悟郎さんが居るなぁと思い、とても救われました」と語り、「渋川さんや光宗さんたちから“御子!!”と呼ばれることも嬉しかったです」と笑顔で答えた。

お気に入りのシーンとして池田が挙げたのは、自身が演じる御子が涙する場面だ。「光宗さん演じる、殺人事件の被害者OL役の悠希に両親について尋ねられるシーン。台本には書かれていなかったのですが、思わず泣いてしまったんです。自分と御子の心が近づいた瞬間だと思いました。とても大事なシーンになりましたね」と語り、この映画については「“家族や人との繋がり”を描いている作品だと思っています。とても大切な、例えば、子どもの頃に母親からもらった絵本のような、忘れられない存在の映画です。だから、たくさんの人に愛されて欲しいです」とアピールした。

最後に大阪の思い出を聞かれると、「修学旅行と仕事で来たことがありますが、観光地に行ったり、大阪名物なものを食べたりしたことはないです。去年、仕事で大阪に来た際に、有名な楽器屋さんに行きました。そこで、ボブ・ディランが使っていたものと同じ形のギターを買ったんです。あとは、大阪でおいしい日本酒が飲めるお店とかに行ってみたいですね」と語り、舞台挨拶は盛況のなか幕を閉じた。

『ルームロンダリング』
7月7日(土)より新宿武蔵野館、渋谷HUMAXシネマ、シネ・リーブル池袋他全国ロードショー
監督:片桐健滋
脚本:片桐健滋 梅本竜矢
出演:池田エライザ 渋川清彦 健太郎 光宗薫 オダギリジョー
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 5歳で父親と死別し、その翌年には母親が失踪してしまった八雲御子(池田エライザ)。その後は祖母に引き取られたが、18歳になると祖母も亡くなり天涯孤独に。度重なる不幸で自分の殻に閉じこもってしまった御子のところへ、母親の弟である雷土悟郎(オダギリジョー)が現れ、住む場所とアルバイトを用意してくれることに。しかし、そのアルバイトとは、訳アリ物件に自分が住むことによって“物件を浄化する”というルームロンダリングだった。ルームロンダリングを始めて以来、幽霊が見えるようになった御子。幽霊と奇妙な共同生活を送る中、御子は失踪した母親との再会を果たすが…。

©2018「ルームロンダリング」製作委員会