トッド・ヘインズ監督「鈴木福と鈴木梨央でリメイク撮りたい!」映画『ワンダーストラック』監督来日イベント

『エデンより彼方に』や『キャロル』のトッド・ヘインズ監督最新作『ワンダーストラック』が4月6日より全国ロードショーとなる。このほど、本作公開を記念し、トッド・ヘインズ監督が20年ぶりに来日し、3月20日に東京の神楽座でイベントを開催。映画の主人公と同世代となる鈴木福と鈴木梨央が監督を出迎え、ハリウッドの名匠に英語でアタックした。

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『ヒューゴの不思議な発明』の原作者であるブライアン・セルズニックの同名ベストセラー小説を映画化した本作は、1977年のミネソタに住む、母親を亡くした少年ベンと、1927年のニュージャージーに住む、聴覚障害の少女ローズを主人公に、見失ってしまった大切なものを探しに旅に出るという2人の物語が交互に語られていく。物語は、ベンのパートは“カラーで音あり”、ローズのパートは“モノクロでサイレント”で描き分けられている。

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ヘインズ監督は「美しい街である東京に戻ってこられてうれしい。なんと20年もここに来られなかったので」と挨拶で喜びを露わに。本作の話があったときにどう思ったを聞かれると「原作の前に脚本を読みましたが、それが本当に素晴らしく描かれていて」感動したという。続けて「映画で、なぜ子供たちが描かれていて、なぜ2つの話が同時に描かれているのか注目して欲しい」と観客に向けてメッセージを送った。

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イベントの中盤には、映画の主人公と同世代となる鈴木福と鈴木梨央が登場。監督に花束を渡した鈴木福は、カタコトの英語で「俳優をこれからも続けていく重要な要素はなんですか?」と質問すると、ヘインズ監督は「答えはもう知っていると思います。あなたは、もういっぱい演技をしてきている。いろいろな映画のいろいろな役に挑戦して、自分のやりたいことを情熱を持って一生懸命やることが大事」とアドバイスした。続けて鈴木梨央が、流暢な英語に手話をつけて「この映画で、幸せのためには勇気が重要だと学んだ」と話すと、これには監督も非常に驚いた様子を見せていた。

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最後には監督から2人へサプライズ・プレゼントが。劇中の音楽として使われているデヴィット・ボウイのレコードが渡されると、鈴木福は「(レコードを)手に取るは初めて」とコメント。ヘインズ監督は「レコードプレイヤーはプレゼントにないんですか?」と冗談交じりに述べつつ、「できれば日本バージョンのリメイクを、この2人で撮りたい」と述べ、2人を喜ばせていた。

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『ワンダーストラック』
4月16日(金)、角川シネマ有楽町、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷他全国ロードショー
監督:トッド・ヘインズ
脚本・原作:ブライアン・セルズニック
出演:オークス・フェグリー ジュリアン・ムーア ミシェル・ウィリアムズ ミリセント・シモンズ
配給:KADOKAWA

【ストーリー】 1977年、ミネソタ。母親を交通事故で失った少年ベン。父親とは一度も会ったことがなく、なぜか母は父のことを語ろうとはしなかった。ある嵐の夜、母の遺品の中から父の手掛かりを見つけたベンは、落雷にあって耳が聞こえなくなりながらも、父を探すためひとりニューヨークへと向かう。1927年、ニュージャージー。生まれた時から耳が聞こえない少女ローズは、母親のいない家庭で厳格な父親に育てられる。憧れの女優リリアンの記事を集めることで寂しさを癒していたローズは、リリアンに会うためひとりニューヨークへと旅立つ。新たな一歩を踏み出した二人は、謎の絆に引き寄せられていく。そして、大停電の夜、何かが起ころうとしていた―。

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