小泉今日子、萬田久子ら著名人も称賛!映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』本ビジュアル公開

第70回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いた映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』が4月28日より公開となる。このほど、本ビジュアルがお披露目となり、併せて、小泉今日子、萬田久子ら各界著名人より本作への絶賛コメントが寄せられた。

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』本チラシ

本作は、有名美術館の敏腕キュレーターが、自身のプロジェクトの展示作品「ザ・スクエア」が世間で思わぬ反響を呼んだために大騒動に巻き込まれていく様を痛烈な笑いたっぷりに描く。主人公のクリスティアンを演じるのは、50歳で出演した本作で大ブレイクし、『ドラゴン・タトゥーの女』続編の出演も決まった、デンマーク出身のクレス・バング。監督は、『フレンチアルプスで起きたこと』のリューベン・オストルンドが務める。パルムドール受賞以降もヨーロッパ映画賞で6部門を受賞したほか、第90回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた。

本ビジュアルは、物語の舞台となる荘厳な美術館と、クリスティアンの運命を揺るがすことになる、“社会をより良くする”ことが狙いのアート「ザ・スクエア」が中央広場で煌々と輝いている。この「ザ・スクエア」は、スウェーデンでの本作公開後、実際に国内の様々な場所にアート作品として展示され、大きな注目を集めた。また、インタビュアーのアンがクリスティアンに取材を行っている様子も切り取られており、美術館のスタッフの女性が二人を覗き見するようにこっそり様子を伺っているユーモラスな空気も醸している。

さらに、ミステリアスな場面写真も公開。話題作『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』でゴールデン・グローブ賞に輝いたエリザベス・モスや、『トゥームレイダー ファースト・ミッション』のドミニク・ウェストを捉えている。

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』著名人絶賛コメント

■小泉今日子(女優)
お洒落で知的でユーモアのある成熟した大人の映画。明日は我が身という恐怖を感じながら、俳優たちの名演にゲラゲラと笑ってしまう。なんだか凄いものを観てしまった。

■萬田久子(女優)
時代の流れに対する免疫力は生きていく上での力強さ。そしてサガ。クリスティアンあなたはどうするの?彼の魅力がいつのまにか私の心と哲学を♡の形に変えていた。

■会田誠(美術家)
現代美術館のチーフキュレーターが主人公のイヤ~な感じの(褒めてます)映画がカンヌグランプリっていう、その構図自体が、あまりに日本と違う(ネット炎上とか同じところもあるけど)。この善かれ悪しかれの違い、今観ておくべきだと思いますよ。

■新谷学(「週刊文春」編集長)
目を背けたくなるような人間の暗部。逃げるか、向き合うか──。“誠実さ”って何だろう。

■小島秀夫(ゲームクリエイター)
丸い地球に暮らす僕らは、実は四角い“聖域”に生きている。建物、公園、扉、窓。法律、規範。家族、仕事、恋愛、教育。本、絵画、演劇、映画。携帯、タブレット、モニター、SNSまでもが四角(スクエア)で切り取られている。四角い“日常”を、映画(スクリーン)という“フレーム”を駆使してじわじわと問い詰め、カクカクになった僕らの価値観や偏見を丸く吹っ飛ばす。最後には丸裸にされた思いやりの“聖域”がまた額装され、奇妙にもアートとして見えてくる不条理劇。幾重にもフレーミングされた頭のいい映画。

■山内マリコ(作家)
悪夢のようなシチュエーションに、凍りついたり笑ったり。怖いもの知らずの挑発的な作品!

■村雨辰剛(庭師)
福祉国家や平等社会としてよく注目されるスウェーデンですが、理想と現実には大きなギャップがあり、まだ解決をしなければいけない問題があるということを面白くとりあげてくれる作品でした。

■辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
ギャラリーで発生する不測の事態や気まずい空気がスリリングで一瞬たりとも目が離せません。アート以上に人生は不条理だと気付かされました。

■シトウレイ(ストリートスタイルフォトグラファー/ジャーナリスト)
人間の倫理や正しさを、低い温度で淡々と突きつけ、問いかけてくる。観終わった後は、まるで低音火傷をしたような気持ちになる。独特の温度の作品。

■飯田高誉(インディペンデントキュレーター、森美術館理事)
「ザ・スクエア」は、グローバル化した世界に内在している人種や貧富の格差の問題をたいへんユニークな視点によって描き出したことです。それは、現代美術に巣くっている欺瞞や偽善、虚構性を暴くことによって、現代社会が抱え込んでいる不条理な矛盾をみごとに浮かび上がらせたのです。ただし、この映画は辛辣な批評性に満ちているだけではなく、ユーモアが重要な役割を果たしていることが特徴的です。笑っているうちにいつの間にかユーモアが反転して人間の悲しい性(さが)を浮かび上がらせてしまう、ここにこの映画の妙があり、感動があります。

■原野守弘(クリエイティブディレクター)
この映画に「最高賞」を贈ったカンヌに、「最高賞」を贈りたい。スクリーンで体験したい、美しすぎるアートディレクション。

■小林エリカ(作家・マンガ家)
目に見えない信頼やお金のことをこんなにも切実にそしてユーモラスに描けるなんて!そして何より映画的にも突出した傑作に出会えた衝撃に震えました。

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』
4月28日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマ、立川シネマシティ他全国順次公開
監督・脚本:リューベン・オストルンド
出演:クレス・バング エリザベス・モス ドミニク・ウェスト テリー・ノタリー
配給:トランスフォーマー

【ストーリー】 クリスティアンは現代美術館のキュレーター。洗練されたファッションに身を包み、バツイチだが2人の愛すべき娘を持ち、そのキャリアは順風満帆のように見えた。彼は次の展覧会で「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品を展示とすると発表する。その中では「すべての人が公平に扱われる」という「思いやりの聖域」をテーマにした参加型アートで、現代社会に蔓延るエゴイズムや貧富の格差に一石を投じる狙いがあった。だが、ある日、携帯と財布を盗まれたことに対して彼がとった行動は、同僚や友人、果ては子供たちをも裏切るものだった―。

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