カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞作『ザ・スクエア 思いやりの聖域』ティザービジュアル&特報

第70回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いた映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』が4月28日より公開となる。このほど、本作のティザービジュアルと特報がお披露目となった。

本作は、現代アート美術館のキュレーターが、盗まれた財布とスマートフォンを見つけるために“ある行動”を取ったことで予想外の事態に巻き込まれていく様を描く。メガホンを取るのは、『フレンチアルプスで起きたこと』で壊れゆく家族の絆を描いて大きな話題を呼んだスウェーデンの俊英、リューベン・オストルンド監督。アート界で成功を手にしたエリート紳士が遭遇する様々なハプニングを通じ、他者への無関心や欺瞞、階層間の断絶といった現代社会の問題を、痛烈な笑いたっぷりに美しくエレガントに浮かび上がらせていく。

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』ティザービジュアル

ティザービジュアルでは、洗練されたファッションに身を包んだ敏腕キュレーターの主人公、クリスティアン(クレス・バング)と彼の2人の娘が、本作のタイトルにもなっている美術作品「ザ・スクエア」を覗き込む様子が写されている。「信頼と思いやりの聖域」をテーマとしたこの参加型のアートは、床に描かれた正方形の中では誰もが他人に優しく接する必要がある。クリスティアンが企画したこの展示には、“世の中をより良く”する狙いがあったが、彼が携帯と財布を盗まれたことに対して行ったささやかな復讐が火種となり、美術館はおろか、やがては社会を巻き込んで、とんでもない方向に事態は発展していく。

特報では、順風満帆なキャリアを歩んできたハンサムで魅力的なクリスティアンが、フランスのエレクトロ・デュオ“ジャスティス”の音楽をバックに、予期しない大騒動に巻き込まれていく姿を垣間見ることができる。

監督と脚本を務めたオストルンド監督の恐るべき才能について、第70回カンヌ国際映画祭の審査員長ペドロ・アルモドバル監督は「驚くべき想像力だ!とても可笑しくて恐ろしい。もう一度観たい!」と大絶賛。本作はこのほか、ヨーロッパ映画賞で6冠に輝くなど世界中の映画祭を席巻し、これまでに16の賞を受賞、14のノミネートを果たした。

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『ザ・スクエア 思いやりの聖域』
4月28日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマ、立川シネマシティ他全国順次公開
監督・脚本:リューベン・オストルンド
出演:クレス・バング エリザベス・モス ドミニク・ウェスト テリー・ノタリー
配給:トランスフォーマー

【ストーリー】 クリスティアンは、著名な現代アート美術館のキュレーターとして周囲の尊敬を集めていた。離婚歴があるが、2人の娘の良き父であり、電気自動車に乗り、慈善活動を支援している。彼の次の展示は、「ザ・スクエア」。通りかかる人たちを利他主義へと導くインスタレーションで、他人を思いやる人間としての役割を思い出してもらおうという試みだ。しかし、自分の理想通りに生きるということは時に難しい。クリスティアンは、自分の携帯電話と財布を盗んだ泥棒に対して取った愚かな行動によって、取り返しのつかない状況へと引きずり込まれていってしまうのだ…。

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