2015年春、異色のクライムサスペンスドラマとして評判を呼んだ「連続ドラマW 闇の伴走者」。その原作小説の続編で、漫画界の奇才・長崎尚志による「編集長の条件 ―醍醐真司の博覧推理ファイル―」(新潮社刊)を映像化した「連続ドラマW 闇の伴走者~編集長の条件」がWOWOWにて3月31日より放送となる。このほど、追加キャストが発表され、併せて本作のポスタービジュアルと特報映像第2弾が公開された。
続編となる本作は、前作で監督を務めた三木孝浩が続投し、松下奈緒と古田新太のダブル主演コンビが再タッグを組み、複雑怪奇な事件を、風変わりかつユーモラスなやり取りを交え解明していく。
追加キャストとして出演することが決定したのは、津田寛治、白石隼也、今野浩喜、小宮浩信(三四郎)、八木亜希子、温水洋一、野間口徹、前野朋哉、真野響子、森本レオ、田中泯、平泉成、岩松了の実力派13名。特報第2弾には新たに発表されたキャストも登場している。
ポスタービジュアルは、松下奈緒演じる水野優希と、古田新太演じる醍醐真司がそれぞれ鋭い眼差しで正面を見据える力強い佇まいと、2人の待望の再タッグと本作のサスペンスとしてのドキドキ感が表現されたポスターに仕上がっている。そして、人気漫画家の森秀樹、田中圭一、平松伸二、土山しげるが本作のために描き下ろしたオリジナル漫画もコマの中に登場している点に注目。2020年に向けて生まれ変わりつつある東京の「現在」が背景となっている。
さらに、原作者の長崎尚志、劇中に登場する漫画を担当した森秀樹、田中圭一、平松伸二、土山しげるがコメントを寄せた。
■長崎尚志(原作者) コメント
『編集長の条件―醍醐真司の博覧推理ファイル―』は、戦後漫画のルーツの探究とあの未解決事件の真相を軸に、昭和の漫画編集者の死にざま、そして平成の漫画編集者のリアルな実態を絡ませた人間ミステリーです。前作同様、三木孝浩監督、松下奈緒さん、古田新太さんによるドラマ化――このメンバーになんの不安もありません。にわか編集長となった醍醐の痛快な変人ぶりと、少し成長した優希の名推理を楽しんでいただければ幸いです。
■森秀樹(紙芝居、貸本漫画担当) コメント
紙芝居2枚と貸本漫画6枚を描きました。元々、紙芝居に興味がありましたが、あらためて昔の紙芝居を見て絵の技術の高さに尊敬の念をいだきます。象形文字に代表されるように文字の始まりは絵です。絵は言葉なのです。絵描きはその人に会わなくても、その人の絵を見れば会話ができます。絵で生きていくのが大変なのはご存知の事と思います。優れた才を持ちながらも紙芝居でしか(失礼!)絵を発表することが出来なかった不運に涙が出ます。ドラマの小道具の絵ですが名も無き絵師の諸先輩方に笑われないよう心を込めて描きました。漫画原稿は貸本漫画風ということで私の絵というわけではありませんが楽しんで描きました。
■田中圭一(『紅忍者』担当) コメント
前回に引き続いてドラマの中で重要な役割を担うマンガ原稿を描かせていただきました。今回は本の表紙にもなるカラーの原稿で、しかも貸本マンガのタッチを要求されるという、とてもハードルが高い仕事でした。もちろん、私にとって「腕の見せ所」ではあるのですが。今回も前回同様、シナリオがすごく練られていて読み応えがありました。この面白いシナリオをドラマにする際、私の絵が役に立ってくれるととても嬉しいと思います。
■平松伸二(『パシリ刑事』担当) コメント
一月某日、「闇の伴走者」の撮影スタッフ約40人がオイラの仕事場にやって来た。ドラマの中でオイラの仕事場と漫画原稿が使われる…だったら面白くないはずがない!いや、面白くしてもらわなければ困る(笑)。でもまあ前作を見る限り、主人公は漫画愛に溢れ、その情熱でドラマを引っ張っておったので心配はないじゃろ。外道漫画家と呼ばれるオイラでも当然漫画愛はある!その愛と情熱があれば必ずまた面白いドラマになっているはずじゃ!
■土山しげる(『極メン』担当) コメント
今回の作品は、僕の食漫画の原点「喧嘩ラーメン」を二十年振りに思い浮かべて描きました。古田新太さん演じる醍醐編集長の評価にドキドキしています。三十年前、編集者時代に一度だけ担当だった、長崎さんの作品に関われることも楽しみです。
「連続ドラマW 闇の伴走者~編集長の条件」
3月31日(土)スタート(全5話) 毎週土曜 夜10:00 ※第1話無料放送
原作:長崎尚志「編集長の条件 ―醍醐真司の博覧推理ファイル―」(新潮社刊)
監督:三木孝浩
脚本:阿相クミコ
出演:松下奈緒 古田新太 津田寛治 白石隼也 今野浩喜 小宮浩信(三四郎) 八木亜希子 温水洋一 野間口徹 前野朋哉 真野響子 森本レオ 田中泯 平泉成 岩松了
【ストーリー】 かつて一世を風靡した伝説の漫画誌編集者が、中堅出版社の漫画雑誌の復興を依頼され、強い意欲を持って編集長に就任した。しかし、その直後にビルの屋上から転落死。遺書も不審な点もないことから、警察は早々に「事故」として処理する。だがその死には、不可解な点が多く残されていた。あの人なら殺されても仕方がないと言う編集部員や周囲の人々。「他殺か、自殺か?」―出版関係専門の調査員・優希(松下奈緒)と、偶然にも後釜として編集長に就任した醍醐(古田新太)は、再びコンビを組み、伝説の編集長の死の解明に乗り出す。手がかりは故人が残した作者不明の古い漫画画稿。二人は調査を進め、やがて戦後最大の謎「下山事件」に辿りつく。その背後には、「下山事件」を実にリアルに描写した謎の漫画家の存在が! 下山国鉄総裁の死の真相とは? 伝説の編集長の死と「下山事件」、そして謎の漫画の関係は? 優希と醍醐が行き着いた驚愕の「真実」とは!?