『痛くない死に方』『夜明けまでバス停で』の高橋伴明監督が、“安楽死”を真正面から描く衝撃の社会派ドラマ『安楽死特区』。このたび、特報映像とともに場面写真、そして主要キャストの加藤雅也、板谷由夏、奥田瑛二のコメントが一挙解禁された。
原作は、在宅医として2500人以上の看取りを経験してきた医師で作家の長尾和宏による同名小説。近未来の日本を舞台に、「安楽死法案」が可決され、国家戦略特区として設置された“安楽死特区”を巡り、人間の尊厳と生死の境界、そして愛の形を問う物語が展開される。
主人公は、難病を患い余命半年と宣告されたラッパー・酒匂章太郎(毎熊克哉)と、彼を支えるジャーナリストの藤岡歩(大西礼芳)。ふたりは安楽死制度の実態を内部から告発するため、「安楽死特区」に入居するが、そこでは死を選ぶ者たちと、それを支える医師たちの葛藤が交錯する――。
監督は高橋伴明、脚本は『野獣死すべし』『一度も撃ってません』の丸山昇一。長年の構想を経て実現した初タッグが、今、社会に問いを突きつける。
特命医を演じる加藤雅也、板谷由夏、奥田瑛二をはじめ、平田満、筒井真理子、余貴美子、友近、鈴木砂羽ら実力派が集結。ラッパー役の毎熊克哉とシンガーソングライターgb(ジービー)のラップセッションも劇中で披露されるなど、多層的なドラマが織りなされる。
加藤雅也(尾形紘 役)は、「どんな患者も生きてもらって帰す」が信条の外科医が、安楽死医となり“命を救うことだけが正しいのか”と葛藤する。「この映画を通して、賛成・反対を超えて“人生の幕引き”を考えるきっかけになれば」と語る。板谷由夏(三浦ユカ 役)は、「自分だったら、自分の大切な人だったらどうするか――問題提起され、自分と対話をさせられる気がします。今だからこその作品です」と真摯にコメント。奥田瑛二(鳥居幸平 役)は、「“安楽死”というテーマに向き合うこと自体が試練。撮影が終わった今も答えが出ないまま」と語り、深い内省を滲ませた。
公開された特報映像では、静謐で緊張感に満ちた近未来の「安楽死特区」で、人々が“生と死の狭間”でもがく姿が描かれる。加藤、板谷、奥田ら医師陣の表情が印象的に映し出され、ラップを通して死と向き合う章太郎の姿が胸を打つ。
▼特報映像
■作品情報
タイトル: 『安楽死特区』
監督: 高橋伴明
原作: 長尾和宏「安楽死特区」(ブックマン社刊)
脚本: 丸山昇一
出演: 毎熊克哉、大西礼芳、加藤雅也、筒井真理子、板谷由夏、下元史朗、平田満、余貴美子、奥田瑛二 ほか
主題歌: 「Oh JOE GIWA」作詞:丸山昇一、gb/作曲・編曲:林祐介
製作: 「安楽死特区」製作委員会
配給: 渋谷プロダクション
公開日: 2026年1月23日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開
©「安楽死特区」製作委員会