『狂い咲きサンダーロード』45周年記念上映で泉谷しげるが熱唱!石井岳龍監督&緒方明と語る“伝説の青春”

8月22日、シネマート新宿にて映画『狂い咲きサンダーロード』45周年を記念した特別復活上映が開催され、石井岳龍(ex.聰亙)監督、当時助監督を務めた緒方明、そして音楽・美術で本作に深く関わった泉谷しげるが登壇。さらに泉谷によるミニライブも行われ、会場は爆笑と熱狂、そして涙に包まれる一夜となった。

上映後の舞台挨拶では、緒方明が「45年ですよ!当時は石井さん22歳、泉谷さんも30歳そこそこ」と切り出すと、石井監督は「尖ってましたね、めちゃくちゃ尖ってました!」と若き日の熱気を振り返った。泉谷は「立派な社会人になりました」とおどけ、会場を笑わせる。

また、石井監督が「グッズやパンフレットが封切の時以上ににぎやかで感無量。ただただ感謝しかない」と語ると、泉谷は「おじいちゃんみたいなこと言うな!」と即ツッコミ。さらに「石井は“いいカット撮れたら一週間ごはん食べなくても平気”なんて言ってた。何者だと思ったよ」と撮影時のエピソードを披露し、観客を驚かせた。

当時を振り返り、泉谷は「石井が『ロックだ!』と言って音量をとにかく上げたから音が割れてた」と明かすと、緒方も「ミキサーに“全部フルボリューム”と注文して大ベテランを困らせていた」と続け、会場は大爆笑。

さらに泉谷は「『ヘヴィ・メタル』やメビウスの影響で描いたイラストがポスターになった」と語り、「でも石井の映画はその絵を軽く超えてきた。素晴らしいよ!」と熱く讃えた。

トークの後は待望のミニライブへ。泉谷は「電光石火に銀の靴」「翼なき野郎ども」「春夏秋冬」を披露。映画館とは思えない音圧に観客は拳を突き上げ、涙を流す姿も見られた。ラストは観客とともにアカペラで歌い上げ、熱狂と感動に包まれた。

石井監督は「いい歌ですね」と感想を述べるも、泉谷が「レベル低い感想だな!」とツッコミを入れ、最後まで笑いの絶えないやり取りでイベントは幕を閉じた。

この日、ソフビフィギュア(16,500円)が即完売するなど物販も大盛況。シネマート新宿での上映は9月4日まで、その後は名古屋、大阪、京都、兵庫など全国各地で上映と舞台挨拶が予定されている。

■作品情報
『狂い咲きサンダーロード』
1980年/日本/98分/カラー/ビスタ/モノラル
監督・脚本:石井聰亙
脚本:平柳益実、秋田光彦
撮影:笠松則通
音楽:泉谷しげる、パンタ&ハル、THE MODS
出演:山田辰夫、小島正資、中島陽典、劇団GAYA、南条弘二、小林稔侍

ストーリー:
暴走族“魔墓呂死”の特攻隊長・仁は、政治結社への反抗を試みるが右手を切断される。しかし抗うことをやめない彼は、バトルスーツに身を包み幻の街サンダーロードで最後の決戦に挑む――。

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