不朽の反戦漫画『はだしのゲン』の誕生から現在までを見つめ直すドキュメンタリー映画『はだしのゲンはまだ怒っている』が、2025年11月より[東京]ポレポレ東中野、[広島]サロンシネマほか全国順次公開されることが決定。あわせて、メインビジュアルも解禁された。
本作は、2024年にBS12で放送され、第15回衛星放送協会オリジナル番組アワード〈ドキュメンタリー部門〉最優秀賞などを受賞した『「はだしのゲン」の熱伝導~原爆漫画を伝える人々~』をもとに再構築した映画作品。企画・監督・編集を務めるのは、長年にわたりドキュメンタリー制作に携わってきた込山正徳。これが映画初監督作品となる。
『はだしのゲン』は、原爆で家族を失った少年・ゲンが、戦後の困難な時代を懸命に生き抜く姿を描いた反戦漫画。作者・中沢啓治氏の実体験をもとに1973年より「週刊少年ジャンプ」で連載が始まり、世界25か国で翻訳されるなど、時代と国境を越えて読み継がれてきた。一方で近年、「過激な描写」や「歴史認識への懸念」から、学校図書館での閲覧制限や教材からの除外といった議論も巻き起こっている。
映画は、そのような社会的背景も踏まえつつ、「ゲンの怒り」はなぜいまなお私たちの心を揺さぶるのかを問い直す。戦後80年を迎える2025年に届けられる本作は、怒り、悲しみ、優しさといった人間の感情にフォーカスしながら、『はだしのゲン』が持つ普遍的なメッセージを静かに、しかし力強く映し出す。
【監督・制作者からのコメント】
企画・監督・編集:込山正徳
「戦争を語れる人が減っていくなかで、私たちが語り継ぐべき“記憶”が消えてしまうことに危機感を覚えています。『はだしのゲン』には、今こそ学ぶべき怒りと希望が詰まっています。この映画から、何かを感じ取っていただけたら幸いです。」
プロデューサー:高橋良美
「BS12が初めて手がけた映画作品です。『ゲンの怒り』は、まさに2025年のこの時代にこそ伝えるべきテーマだと確信し、映画化を実現しました。」
共同プロデューサー:大島新
「込山監督の作品には、優しさと誠実さが溢れていますが、今回はそこに“静かな怒り”が加わった。映画は観客に問いかけます──『日本人よ、人類よ、これでいいのか?』と。」
■映画情報
タイトル:はだしのゲンはまだ怒っている
企画・監督・編集:込山正徳
プロデューサー:高橋良美、木村利香
共同プロデューサー:大島新、前田亜紀
制作:東京サウンド・プロダクション
制作協力:ネツゲン
宣伝協力:リガード
配給:アギィ
製作:BS12 トゥエルビ
公開表記:2025年11月より[東京]ポレポレ東中野、[広島]サロンシネマ、ほか全国順次公開
上映時間:90分
仕様:DCP/16:9/カラー/日本/ドキュメンタリー
© BS12 トゥエルビ