9月13日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開となる、松井良彦監督18年ぶりの最新作『こんな事があった』。このたび、本作の予告編、メインビジュアル、場面写真が一挙解禁された。
本作は、東日本大震災から10年後の福島を舞台に、原発事故によって引き裂かれた家族、青春を奪われた若者たちの姿を、怒りと祈りを込めて描いた魂の物語。監督・脚本は、インディペンデント映画史にその名を刻む『追悼のざわめき』(1988)で国内外の映画ファンを魅了した松井良彦。構想13年、福島での綿密なリサーチを経て、心を揺さぶる物語が完成した。
主人公アキラを演じるのは、今年だけで7作の映画出演を控える前田旺志郎。親友の真一役には、NHKドラマ「あおぞらビール」で注目を集める窪塚愛流。さらに井浦新、柏原収史、波岡一喜、近藤芳正といった実力派俳優が脇を固める。
今回公開された予告編は、「ひどい、ひどい10年だった」というアキラ(前田)と真一(窪塚)の言葉から始まり、震災と原発事故によって人生を翻弄された若者たちの苦悩と再生の道のりを、静謐なモノクローム映像で描き出す。アキラの「被曝許容量を超えた。私の仕事は終わった。私も終わった」という衝撃的なモノローグとともに、癒えない傷を抱える人々の姿が浮かび上がる。終盤では「あいつらに仕返し…」と語るアキラの瞳が、強烈な余韻を残す。
さらに、『こんな事があった』の公開を記念し、松井監督の伝説的作品『追悼のざわめき』が8月23日(土)より新宿K’s cinemaにて1週間限定リバイバル上映決定。井浦新も「人生の1本」と称する本作は、今なお国内外の映画人から絶大な支持を受けている。
▼予告編
■映画情報
タイトル:こんな事があった
公開日:2025年9月13日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開
出演:前田旺志郎、窪塚愛流、柏原収史、八杉泰雅、金定和沙、里内伽奈、大島葉子、山本宗介、波岡一喜、近藤芳正、井浦新
監督・脚本:松井良彦
上映時間:130分/モノクロ/日本
配給・宣伝:イーチタイム
ストーリー:
2021年、夏、福島。17歳のアキラは、原発事故の影響で母を亡くし、父は除染作業に従事。孤独を抱えながら過ごす日々に、サーフショップの人々との出会いが光をもたらすが、心の奥底にある傷痕はやがて彼を飲み込もうとする。そんなアキラを見守る親友・真一もまた、自身の家族との関係に葛藤を抱えていた――。
©松井良彦 / Yoshihiko Matsui