オリヴァー・ストーンが原子力の未来を問う衝撃作——『未来への警鐘 原発を問う』特報映像

アカデミー賞受賞監督オリヴァー・ストーンが描く、気候危機とエネルギーの選択をめぐるドキュメンタリー『未来への警鐘 原発を問う』の特報映像と場面写真、さらにピーター・バラカン氏による注目コメントが解禁された。

本作は、気候変動とエネルギー問題に真正面から向き合う社会派ドキュメンタリー。監督を務めるのは、『プラトーン』『7月4日に生まれて』などで知られる巨匠オリヴァー・ストーン。彼が今回焦点を当てるのは、いまだ賛否が分かれる「原子力エネルギー」だ。

ストーン監督は、アメリカの科学者ジョシュア・S・ゴールドスタインの著書『明るい未来』を原案に、原発が持つ可能性とリスク、そして石炭や石油といった従来のエネルギーの代替となり得るのかを追究。広島・長崎の被爆、チェルノブイリや福島の原発事故といった“記憶”の裏で、石油・ガス業界が進めてきたネガティブキャンペーンにも切り込んでいる。

この問題に対し、音楽評論家のピーター・バラカン氏は以下のようにコメントしている。

「ぼくは昔から反原発です。特に地震大国の日本では危険すぎると思っています。しかし、この映画には知らない事実が多くあって、非常に説得力のあるところもあります。推進派も反対派も大いに見る価値のある作品です。そして見た上で冷静に意見をとことんぶつけ合いながら、世界規模で原子力について考えずにはいられない時代であることは間違いありません。」

“反原発派”である彼の立場から出たこの発言は、まさに本作が持つ「問い」の力を物語っている。

特報映像では、ストーン監督自らが世界各地の原子力発電所や関係者に取材を重ね、今後30年で炭素排出を大幅に削減しなければ地球規模での破綻が避けられないという現実と、それに対抗するための原子力活用の可能性を浮き彫りにする。

▼特報映像

2022年のヴェネチア国際映画祭ではCICT-UNESCOエンリコ・フルキョーニ賞を受賞した本作。日本では8月1日(金)より、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開される。

本作はDVD・Blu-rayのリリースや配信の予定はなく、劇場公開のみとなる。前売券は公式サイトおよび劇場にて販売中。特典として特製ステッカーが付属する。

■作品情報

タイトル:未来への警鐘 原発を問う
公開日:8月1日(金)より池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
原題:“NUCLEAR NOW”
監督・脚本:オリヴァー・ストーン
脚本:ジョシュア・S・ゴールドスタイン
音楽:ヴァンゲリス
製作年:2022年
製作国:アメリカ
上映時間:105分
配給:NEGA