にらみ合い、つかみ合い、怒号、暴力、破壊、暴走、銃撃…怒涛の展開に圧倒!『辰巳』予告編

2015年の第28回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門で作品賞を受賞し、同年の新藤兼人賞銀賞を受賞した自主映画『ケンとカズ』で、多くの映画ファンの度肝を抜いた小路紘史監督による8年ぶりの新作『辰巳』(たつみ)が、4月20日より公開される。このほど、予告編が披露された。

2023年の東京国際映画祭にて限定上映され、大きな反響があった本作は、日本のリアルな裏社会を描きながら、小路監督曰く「日本的なものを極力排除した」無国籍ムードが全編に漂うフィルム・ノワール。アウトローたちの慟哭とロマンが胸を打つ、日本映画の枠に収まりきらない驚異の自主制作映画が誕生した。

予告編は、辰巳が生業とする“裏稼業”の正体とその強烈な描写から始まる。そして、辰巳の運命を左右することになる葵の、「勝気」という言葉では収まりきらないほどのじゃじゃ馬っぷりが映し出される。そんな中、「暴走する狂気が世界をのみ込んでいく」というテロップと共に、葵の姉・京子を殺害した狂暴で凄烈な犯人・竜二のド迫力の姿が画面を支配。その後も、にらみ合い、つかみ合い、怒号、暴力、破壊、暴走、銃撃…。3人を待ち受ける過酷な運命を予感させる容赦のない怒涛な映像が収められている。

場面写真には、重厚で緊迫感のある物語を支える登場人物達の面々が写し出されている。

▼『ケンとカズ』の主演2人から『辰巳』へのコメント

■カトウシンスケ
『辰巳』が公開される。『ケンとカズ』から8年。僕たちはどこまで来たのだろうか。遠くまで来たかな?進んでる?鬱屈とした靄や、もっともっとという渇きが僕の身体にまとわりつく。打破せよ、とこの映画は言う。荒野を行け、と僕に言う。遠藤雄弥さんが強い魂で演じる辰巳へ。ケンから血が滲むほど硬く硬く握ったバトンを。えいっ。我らが小路紘史がもがき苦しみながら、最恐で最狂で最強に愛おしいキャスト・スタッフと共にぶちかます渾身の一撃。ガツンと喰らえ。唾吐きながら未来へ生きてくぜ。是非見届けてください。よろしくお願いします。

■毎熊克哉
「2作目まではオリジナルの自主映画をやる」と小路紘史は頑なだった。理由を聞いてみると「それで1作目がまぐれじゃないことを証明する」と。いわゆる商業映画デビューを先延ばしにして、黙々と孤独に準備を進める姿を僕は見ていました。そして『ケンとカズ』から8年後、彼は素晴らしいキャストとスタッフを引き連れてとんでもない映画を作り上げた。最新映画『辰巳』は理屈を超えたモンスター級のパワーを放つ!必見。

『辰巳』
2024年4月20日(土)より、渋谷ユーロスペース他全国ロードショー
監督・脚本:小路紘史
出演:遠藤雄弥 森田想 後藤剛範 佐藤五郎 倉本朋幸 松本亮 渡部龍平 龜田七海 足立智充 藤原季節
配給:インターフィルム

【ストーリー】 裏稼業で働く孤独な辰巳(遠藤雄弥)は、ある日元恋人・京子(龜田七海)の殺害現場に遭遇する。一緒にいた京子の妹・葵(森田想)を連れて、命からがら逃げる辰巳。片や、最愛の家族を失い、復讐を誓う葵は、京子殺害の犯人を追う。生意気な葵と反目し合いながらも復讐の旅に同行することになった辰巳は、彼女に協力するうち、ある感情が芽生えていく…。

©小路紘史