「なぜゲイ男性が迫害の対象となったのか?」自由と尊厳を問うドキュメンタリー『ナチ刑法175条』予告編

ドイツでかつて施行されていた同性愛者を差別する“刑法175条”により、特にナチ支配下で男性同性愛者が弾圧されていた事実を、6人のゲイとひとりのレズビアンによる証言を通して描いたドキュメンタリー映画『ナチ刑法175条』が、3月23日より公開される。このほど、予告編が披露された。

同法により約10万人が捕まり、1万から1万5000人が強制収容所に送られ、強制労働や医学実験に使われた結果、生存者はおよそ4000人、本作製作時に生存が確認出来たのは僅か10名に満たなかったという。同性愛を理由に逮捕され、いきなり収容所に1年半拘置された者や、中にはナチドイツ占領下のフランスでも収容所に送られた者もいたという。

監督は『ハーヴェイ・ミルク』のロブ・エプスタインと、同作のスタッフだったジェフリー・フリードマン、ナレーションは自らもゲイであることを公表しているイギリス人俳優、ルパート・エヴェレット。

予告編では、かつてドイツで施行されていた刑法175条により実際に弾圧された人々の生々しい証言と、当時の写真などのアーカイブフッテージが、緊張感を醸し出す音楽とともに映し出されている。「なぜ、ゲイ男性が迫害の対象となったのか?」、これまで“語られることのなかった歴史”が映画で明かされる。

『ナチ刑法175条』
2024年3月23日(土) 新宿K‘s cinemaほか全国順次公開
監督:ロブ・エプスタイン ジェフリー・フリードマン
配給:パンドラ