⻘木柚「真っ暗なトンネルの中にいた10代最後の夏」古川原壮志監督⻑編デビュー作『なぎさ』5月公開

国内外の映画祭で注目を集める古川原壮志監督の⻑編デビュ ー作『なぎさ』が、5月12日より公開されることが決定した。併せて、予告編、ポスタービジュアル、場面写真がお披露目となり、古川原監督と主演・⻘木柚、出演の山﨑七海よりコメントが寄せられた。

喪失と喪の白昼夢。頼れる親のいない環境で育った文直とその妹、なぎさ。広い世界を求めるように、成⻑した文直はなぎさを残し、ひとり故郷を後にする。三年後。偶然訪れた心霊スポットのトンネルで、文直はなぎさの幽霊に出会う。そこはなぎさが事故死した現場だった。トンネルの暗闇の中、文直はなぎさを探し彷徨い始める。暗闇は罪と深い喪失の時間へ、文直を誘う。

本作が⻑編デビューとなる古川原壮志監督はテレビCM監督として活躍するかたわら、短編映画『なぎさ』(2017)、「Birdland」(2019)の製作を通じ、釜山国際映画祭など国内外の映画祭で注目を集める存在。サンダンス・インスティテュートの脚本ラボやフィルメックスの人材育成プログラム「タレンツ・トーキョー」に選出され、⻑年にわたり⻑編 「なぎさ」の企画・脚本を練り上げてきた。

主人公・文直を演じるのは、⻘木柚。近年、NHK連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」やドラマ「きれいのくに」、映画『はだかのゆめ』(主演)、『うみべの女の子』(主演)、米映画『MINAMATA−ミナマタ−』など話題作への出演が続き、その才能と圧倒的な演技力で作品へのオファーが絶えない、今最も注目すべき若手俳優。妹・なぎさ役には、本作が映画初出演となった山﨑七海。弱冠12歳(撮影当時)ながら確かな存在感で難しい役どころを演じ切った。共演に、三浦誠己や宇野祥平ら個性豊かな 俳優陣が存在感を発揮している。

▼キャスト&スタッフ コメント

■⻘木柚(主人公・文直役)
2020年の撮影から時を経て、こうして劇場で上映される事、本当に嬉しく思います。 文字通り真っ暗なトンネルの中にいた10代最後の夏。消えることのない文直の痛みと自分自身の弱さを重ね合わせながら、なぎさを、そして自分を探し彷徨う日々でした。 古川原監督がずっと大切に抱えてきたこの作品を、まっくらな劇場で、そばに感じていただけたら幸いです。

■山﨑七海(なぎさ役)
まず、オーディションの結果を事務所の方から電話で聞いた時、嬉しくて泣いたことを覚えています。ただ、「なきざ 」という作品は初めての映画出演ですごく不安だったり自分で大丈夫なのかと心配になる時もありました。 そんな時に古川原監督、スタッフの皆さんが本当に細かく丁寧にフォローをしてくださって。 そのおかげで、このなぎさという役を演じることが出来ました。「なきざ 」という作品に出会って沢山のことを学ぶことが出来ました、皆さんに本当に感謝しています。初めての経験が「なきざ 」で、本当にこの作品に出会えて幸せでした。 当時の全てが詰まっている作品なので是非沢山の方にご覧頂きたいです。

■古川原壮志(監督)
この映画のアイデアは学生時代、二十年ほど前に生まれました。そして仕事や生活に追われながらもプロット、脚本と時間をかけてこの映画の製作へと至ることができました。フィルムメイカーの誰もが抱き進んできた道程だとは思いますが、こうして自作の公開を迎えられること心から嬉しく思います。あの時抱いていた「新しい映画」を追い求めた所存です。それを観客の皆様と共有できるならこれ以上喜ばしいことはありません。どうか触れたことのない新しい発見を、劇場から持ち帰っていただけますように。

『なぎさ』
2023年5月12日(金)より、テアトル新宿ほか全国公開
出演:青木柚 山﨑七海 北香那 日向丈 宇野祥平 蜷川みほ 三浦誠己
脚本・監督:古川原壮志
配給:アークエンタテインメント

【ストーリー】 喪失と喪の白昼夢。頼れる親のいない環境で育った文直とその妹、なぎさ。広い世界を求めるように、成⻑した文直はなぎさを残し、ひとり故郷を後にする。三年後。偶然訪れた心霊スポットのトンネルで、文直はなぎさの幽霊に出会う。そこはなぎさが事故死した現場だった。トンネルの暗闇の中、文直はなぎさを探し彷徨い始める。暗闇は罪と深い喪失の時間へ、文直を誘う。