今年で結成25周年を迎える人気劇団・ヨーロッパ企画のオリジナル⻑編映画第2弾『リバー、流れないでよ』が、2023年初夏に劇場公開されることが決定した。併せて、ヨーロッパ企画メンバーのほか、共演者第1弾が発表された。
人気劇団・ヨーロッパ企画と下北沢の映画館・トリウッドがタッグを組み、2020年に制作・公開された『ドロステのはてで僕ら』に続くオリジナル⻑編映画第2弾『リバー、流れないでよ』。前作同様、劇団代表、上田誠さんが原案・脚本を、ヨーロッパ企画の映像ディレクター、山口淳太さんが監督を手がけ、ヨーロッパ企画のメンバーが総出演する。
ロケは、京都の貴船神社と老舗料理旅館「ふじや」の全面協力を得て敢行。京の奥座敷と呼ばれる貴船の静寂の中で、“繰り返す2分間のループ”から抜け出せない人々の混乱を描くグランドホテル形式のタイムリープ映画。ヨーロッパ企画真骨頂の笑える群像劇でありながら、冬の貴船の情緒や、そこで生まれる小さな恋のエピソードなど、新基軸とも言うべき要素も散りばめられている。彼らが⻑年扱ってきた「時間」をテーマに、(少しだけ)スケールアップした誰もが楽しめるコメディだ。
ふじやで働く仲居のミコト役には、ヨーロッパ企画の藤谷理子。そして料理人見習いのタク役は、映画やドラマ、舞台などで活躍中の鳥越裕貴。ふじやの女将・キミ役に、映画やドラマの他、番組MCや執筆も手がける本上まなみ。ふじやに宿泊中の作家・オバタ役に「魔法のリノベ」の近藤芳正。仲居のチノ役にヨーロッパ企画本公演の客演でもお馴染みの早織。そしてヨーロッパ企画メンバーが、旅館の番頭や料理人、宿泊客や猟師など、ハマり役とも言うべきキャラクターで総出演。さらにもう1人、キーパーソンとして、ヨーロッパ企画ともゆかりのある人物が出演する…!?
▼(左から)鳥越裕貴、本上まなみ、早織、近藤芳正
撮影を手がけるのは、ヨーロッパ企画の名を一躍世に知らしめた舞台の映画化『サマータイムマシン・ブルー ス』(本広克行監督)のカメラマン、川越一成。そして美術には、相馬直樹。『サマータイムマシン・ ブルース』の“タイムマシン”は、相馬が手がけたもの。そんな相馬渾身の一作となる“あるアイテム”は 本作最大の見せ場と言っていいかもしれない。
貴船川をバックにミコトがこちらを見据える写真は、NHK連続テレビ小説「おちょやん」や、Netflix「First Love 初恋」、日本テレビ「ブラッシュアップライフ」のビジュアル撮影で知られ、ヨーロッパ企画の集合写真や本公演「サマータイムマシン・ブルース/ワンスモア」「あんなに優しかったゴーレム」の ポスター写真も手がけてきたカメラマン・濱田英明が撮影した。
また、『リバー、流れないでよ』の完成及び国内外での上映に向けたクラウドファンディングの実施も決定。クラウドファンディングプラットフォーム「MotionGallery」にて、3月8日(水)0:00(=7日(火)24:00)よりスタートする。
▼スタッフ コメント
■上田誠(原案・脚本)
僕らは劇団ですが映画に目覚め、僕らにしか作れないし作ろうとも思わない映画をやっていくことに決めました。今作はその⻑編第2弾で、行きついた答えが「冬の貴船を舞台にした、2分を繰り返すタイムループもの」でした。じっさい僕らにも作れないんじゃないか、と思うほど撮影は困難でしたが、頼もしくも勇壮なキャストとスタッフ、そして貴船の皆さまの洒落にならないほどのご協力で、どうにか時間のループを抜け出せそうです。ここからは皆さまのご協力をぜひお願いしたいです。見たことない、未踏の面白さの映画ができつつあります。これを何とか広めたいのです。
■山口淳太(監督)
貴船の自然に挑んでおります!挑んだ結果、豪雪のため4日間撮影が中止となりました。前作『ドロステのはてで僕ら』の撮影では、時間のややこしさにフリーズしましたが、今回は物理的にフリーズしてしまいました。が、災い転じて福となすで、晩秋、真冬、そして早春の貴船を画に収めることができそうです。貴船は厳しくも優しく、ぼくらの⻑回しをより良い方向へ導いてくれています、きっと。今作もたくさんの方々の力が集結しています。ぜひ応援のほどよろしくお願いいたします。
『リバー、流れないでよ』
2023年初夏公開
原案・脚本:上田誠
監督:山口淳太
出演:藤谷理子 鳥越裕貴 本上まなみ 近藤芳正 早織 ヨーロッパ企画
配給:トリウッド