『ソウル』、『卒業』、『13階段』、『夜のピクニック』などのメジャー作品のほか、2014年には岩井俊二プロデュース・脚本の連続ドラマ「なぞの転校生」の全12話の演出を担当するなど、先進的に映像作品を制作し続けてきた長澤雅彦監督が、新津ちせを主演に迎えて、瀬戸内の小さな島で暮らす少女の心の成長を描く『凪の島』のが8月19日に公開される。このほど、予告編とKitri(キトリ)による主題歌がお披露目となった。
山口県の瀬戸内にある大自然豊かな島を舞台に、少年少女の心の成長や、子供たちの目を通して描かれる心温まる家族の姿を描く本作。母とともに、島で唯一の診療所で働く医師である祖母の家で暮らす凪。普段は明るく振る舞う凪だが、アルコール依存症となり母へ暴力をふるう父の姿が目に焼き付き、心に傷を負い、時々過呼吸になって倒れてしまう。でも今は、事情をすべて知った上で何も言わず温かく迎え入れてくれる島の人たちに囲まれ、少しずつ笑顔を取り戻している。しかしある日、島に突然父がやって来て、再び家族に戻りたいと言う。その願いを聞いた凪は…?
予告編では、雄大な自然と大きな海のそばで、新津ちせ演じる主人公の少女・凪を中心に、凪の母・原田真央役の加藤ローサ、凪の祖母・原田佳子役の木野花をはじめ、凪が通う小学校の担任教師・河野瑞樹役の島崎遥香、その瑞樹に思いを寄せる漁師・守屋浩平役の結木滉星、小学校の用務員・山村徳男役の嶋田久作らが、豊かで穏やかな日常を送る姿が映し出されている。学校の用務員さんにあだ名をつけたり、ちょっとした冒険に出かけたり、子供たちの目線で描かれる島の暮らしは、どこかコミカルで懐かしさを感じさせてくれるとともに、人と人との優しさと温もりに溢れた日々を追体験させてくれるかのようだ。しかし、そんな島の優しさに包まれて暮らす凪は、過去のトラウマが原因で心の傷を抱えていた…。そのトラウマとは、凪の父・島尾純也(徳井義実)の存在。アルコールに溺れ、母へ暴力を振るう父の記憶が、凪をずっと苦しめていた。そんな父が、凪たちが暮らす島に突然やって来て「もう一度一緒に暮らしたい」と言い出した。その願いを聞いた凪が取った行動とは…。普段は明るく振る舞う活発な少女・凪の事情をすべて知った上で、何も言わず温かく受け入れてくれる島の住⺠たち。凪もまた、彼らの悩みを知り、支えようと奔走する中で、一歩ずつ本当の笑顔を取り戻していく。個性豊かな人々との出会いと雄大な自然の中での穏やかな日常は、傷ついたひとりの少女にどんな変化をもたらすのか?そして、それぞれが抱える運命に向き合いながら、前を向いて生きる人々が選ぶ未来とは?瀬戶内の小さな島で暮らす少女の心の成⻑を描いた、ひと夏の感動物語となっている。
さらに、劇中音楽初挑戦でありながら驚きのクオリティで映画の世界を彩った姉妹ピアノ連弾ボーカルユニット・Kitri(キトリ)による主題歌「透明な」も初公開。「透明な」は、『凪の島』のために書き下ろされた新曲で、その澄んだ歌声と音色で美しい島の情景を見事に表現し、凪をはじめとした島の人々の心情を丁寧に紡ぐような楽曲だ。「透明な」は8月5日にデジタルリリースされることも決定した。
『凪の島』
2022年8月19日(金)より、新宿ピカデリー、MOVIX周南ほか全国順次公開
監督・脚本・編集:長澤雅彦
音楽:Kitri
主題歌:Kitri「透明な」
出演:新津ちせ 島崎遥香 結木滉星 加藤ローサ 徳井義実(チュートリアル) 嶋田久作 木野花
配給:スールキートス
【ストーリー】 両親が離婚し、母の故郷である山口県の瀬戸内にある小さな島で暮らすことになった小学4年生の凪(新津ちせ)。母・真央(加藤ローサ)と、祖母・佳子(木野花)と一緒に、佳子が医師をしている島唯一の診療所で暮らしている。普段は明るく振る舞う凪だが、母へ暴力を振るうアルコール依存症の父・島尾(徳井義実)の姿が目に焼き付き、心に傷を負い、時々過呼吸になって倒れてしまう。そんな凪を、事情をすべて知った上で何も言わず温かく受け入れてくれる島の住民たち。凪が通う小学校の同級生の雷太や健吾、担任教師の瑞樹(島崎遥香)、用務員の山村(嶋田久作)、漁師の浩平(結木滉星)。彼らもまたそれぞれ悩みを抱えながらも前向きに生きていた。その悩みを知った凪もまた、彼らを支えようと奔走し、一歩ずつ笑顔を取り戻していく。だが、島での平穏な日々はそんなに長くは続かなかった。島に突然父がやって来て、再び家族に戻りたいと言い出した。その願いを聞いた凪は…。
© 2022『凪の島』製作委員会