ギヨーム・ブラック監督がフランス国立高等演劇学校の学生たちと制作し、第70回ベルリン国際映画祭パノラマ部門で国際映画批評家連盟賞特別賞を受賞した最新作『みんなのヴァカンス』が、8月20日より公開されることが決定した。併せて、予告編、メインビジュアル、監督のコメントがお披露目となった。
女の子、もてない男、水遊び、サイクリング、嫉妬、諍い…。勢いにまかせて夏を謳歌しようとする若者たちの姿を、『女っ気なし』『やさしい人』のギヨーム・ブラック監督が優しい眼差しで描いた青春映画。南フランスのきらびやかな風景の中、不器用で愛おしいヴァカンスが、静かに映し出されていく。
映画『みんなのヴァカンス』は、『7月の物語』(17)に続いて、ギヨーム・ブラック監督がフランス国立高等演劇学校の学生たちと制作した。俳優は長篇映画に出演するのがはじめての学生たちで、スタッフもできるだけ若い人、長編映画に参加したことが少ない人を揃えた。製作にフランス・ドイツ共同出資のテレビ局であるアルテが加わっており、テレビ放映用に企画された作品であったが、その高いクオリティーが評価され、第70回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に選出、国際映画批評家連盟賞特別賞を受賞し、2021年にはフランスで劇場公開された。
ロケ地はパリからおよそ600km南に離れたドローム県の小さな町ディー。撮影スタッフは12人という少人数で、撮影中に町の住人に追い払われることなく、町中を俳優たちと歩いて移動して撮影された。脚本は物語の大筋のみにとどめ、つねにその時の光の変化や撮影現場の雰囲気を作品に取り込めるように、撮影での即興の余地を残したという。
■■ギヨーム・ブラック(監督)コメント
私の新しい映画『みんなのヴァカンス』をみなさんに紹介できて嬉しく思います。夏の物語、かなわぬ恋、さまざまなバックグラウンドを持つ若者たちの混沌とした友情。みなさんがたくさん笑って、少しだけ涙を流してくれることを願っています。
『みんなのヴァカンス』
2022年8月20日(土)より、ユーロスペースほか全国順次公開
監督:ギヨーム・ブラック
脚本:ギヨーム・ブラック カトリーヌ・パイエ
出演:エリック・ナンチュアング サリフ・シセ エドゥアール・シュルピス アスマ・メサウデンヌ アナ・ブラゴジェヴィッチ リュシー・ガロ マルタン・メニエ ニコラ・ピエトリ セシル・フイエ ジョルダン・レズギ イリナ・ブラック・ラペルーザ マリ=アンヌ・ゲラン
配給:エタンチェ
【ストーリー】 夏の夜、セーヌ川のほとりで、フェリックスはアルマに恋をする。夢のような時間を過ごすが、翌朝、アルマは家族と共にヴァカンスへ旅立ってしまう。フェリックスは、親友のシェリフ、相乗りアプリで知り合ったエドゥアールを道連れに、アルマを追って南フランスの田舎町ディーに乗りこんでいく。自分勝手で不器用なフェリックスと、生真面目なエドゥアール、その仲を取り持つ気の優しいシェリフ。
サイクリング、水遊び、恋人たちのささやき。出会いとすれちがい、友情の芽生え…。3人のヴァカンスも、みんなのヴァカンスも、まだはじまったばかり。
©2020 – Geko Films – ARTE France