伊藤健太郎「いろいろな意見、賛否あることは覚悟」涙をこらえた2年ぶりの舞台挨拶!

『一度も撃ってません』『半世界』『弟とアンドロイドと僕』の阪本順治監督が、2年ぶりの映画出演となる伊藤健太郎を主演に迎えてオリジナル脚本で描く意欲作『冬薔薇(ふゆそうび)』が、6月3日より公開される。このほど、5月17日に新宿ピカデリーにて完成披露上映会が行われ、キャストの伊藤健太郎、小林薫、余貴美子、そして阪本順治監督が登壇した。

2年ぶりに映画に復帰した主演の伊藤は、「今日、ここに立てていることを、この景色を見られていることを非常に嬉しく思っております。初日がまだ控えてはいますけれども、今回、完成披露という形で皆さんにお届けできる日が来たことを非常にありがたく思っております」と、少し緊張した表情で挨拶した。

映画の出演が決まったときの感想を聞かれた伊藤は、「感謝以外の何物でもないというか、自分がこうしてまたスクリーンに戻れることが分かった時は、すごく嬉しかったですし、あのタイミングで手を挙げてくださった阪本監督には感謝しかない」とコメント。MCから「緊張してますか?」と質問されると、「味わったことない感覚というか(笑)。この景色が早く見たかったなって思いながら、ずっと過ごしていたので…」と、あふれる涙をグッとこらえて頭を下げ、「すごく、嬉しいです」と言葉を振り絞り出した。

クランクイン初日の思いについて、伊藤は「色んな思いがありましたけど、正直なこと言うとめちゃめちゃ怖かったですね」と振り返る。「約一年、お休みさせていただいたというのもありましたし、すごく怖い気持ちはあったんですけど、現場に行ったら阪本組ならではの、すごく温かい雰囲気の中で撮影をさせていただいたので、すぐに余計な不安要素を取り除くことができた」と、スタッフとキャストの感謝した。

最後に伊藤は、「復帰という形で、この映画に携わらせていただきました。いろいろな意見、賛否あることは覚悟してます。公開するにあたって怖い部分ももちろんあるんですけど、自分があのタイミングでできる最大の力を出し切ったつもりですし、自信を持って皆様にお届けできると思っています」と覚悟を決めた表情で力強く語っていた。

『冬薔薇(ふゆそうび)』
2022年6月3日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開
監督・脚本:阪本順治
出演:伊藤健太郎 小林薫 余貴美子 眞木蔵人 永山絢斗 毎熊克哉 坂東龍汰 河合優実 佐久本宝 和田光沙 笠松伴助 伊武雅刀 石橋蓮司
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 ある港町。専門学校にも行かず、半端な不良仲間とつるみ、友人や女から金をせびってはダラダラと生きる渡口淳(伊藤健太郎)。“ロクデナシ”という言葉がよく似合う中途半端な男だ。両親は埋立て用の土砂を運ぶ海運業を営むが、時代とともに仕事も減り、後継者不足に頭を悩ましながらもなんとか日々をやり過ごしていた。淳はそんな両親の仕事に興味も示さず、親子の会話もほとんどない。そんな折、淳の仲間が何者かに襲われる事件が起きる。そこに浮かび上がった犯人像は思いも寄らぬ人物のものだった…。

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