藤井道人監督「春夏秋冬の四季になぞらえ二人の過ごした時間を描きたかった」『余命10年』本編映像「重なる四季編」

小坂流加による“涙より切ない”ベストセラー恋愛小説を、藤井道人監督が小松菜奈と坂口健太郎のダブル主演で映画化する『余命10年』が、3月4日より公開される。このほど、茉莉(小松菜奈)、和人(坂口健太郎)、タケル(山田裕貴)、沙苗(奈緒)の4人が春夏秋冬それぞれの季節で過ごしてきた、思い出いっぱいの笑顔溢れるシーンを収めた本編映像「重なる四季編」がお披露目となった。

20歳で難病となり、もう恋はしないと心に決めた余命10年の茉莉と、生きることに迷い、自分の居場所を見失った和人。そんな二人が同窓会で再会したことがきっかけで運命が変わっていく。時間をかけて少しずつ近づいていく距離。そして気持ちが重なった時、そこにはどこにでもいる20代の男女らしく過ごす楽しい日々と、増えていく愛おしい想い出が溢れていた。しかし、二人には残された時間も迫っていた。茉莉と和人が歩む道の先にあるものとは…。

本編映像は、茉莉(小松菜奈)がビデオカメラを持ち、日々の思い出を撮影するシーンから始まる。そのレンズの先にいるのは、晴天の空の下、海辺ではしゃぐ和人(坂口健太郎)、タケル(山田裕貴)、沙苗(奈緒)。桜の下でお花見をして、浴衣姿で花火大会を楽しみ、秋の紅葉やクリスマスにはホームパーティーで盛り上がり、季節の移り変わりを楽しむ4人。そして、家族で幸せそうにおせちを囲むシーンが切り取られ、幸せを噛み締めるような茉莉の姿が微笑ましい。映像では友人と無邪気に遊び楽しそうにはしゃぐ茉莉が映し出される一方で、薬を飲み病と闘い孤独を感じる姿も描かれており、鮮やかな情景の中で生まれる日々の思い出が、平凡であるほど忘れがたい一瞬一瞬になっていることを表現する。

本作の監督を引き受けるにあたって、藤井道人は1年を通して撮影することにこだわった。藤井監督は「約1年間に劇中の10年間を置き換えるようにして、春夏秋冬の四季になぞらえ茉莉と和人の過ごした楽しくも切ない時間を丁寧に描きたかった」と熱い想いを明かす。その想いに呼応するかのように、RADWIMPSの美しい音楽が映像に寄り添い、観る者の心を惹きつける。

『余命10年』
2022年3月4日(金) 全国公開
監督:藤井道人
原作:小坂流加「余命10年」
脚本:岡田惠和 渡邉真子
音楽:RADWIMPS
主題歌:RADWIMPS「うるうびと」
出演:小松菜奈 坂口健太郎 山田裕貴 奈緒 井口理(King Gnu) 黒木華 田中哲司 リリー・フランキー 原日出子 松重豊
配給:ワーナー・ブラザース映画

【ストーリー】 20歳で不治の病にかかり、もう恋はしないと心に決めた余命10年の茉莉(小松菜奈)。生きることに迷い、自分の居場所を見失った和人(坂口健太郎)。同窓会で再会した二人は惹かれあい、ありふれた毎日が嘘みたいに輝き出す。思い出の数だけ失われていく時間…彼らが最後に選んだ道とは?

©2022 映画「余命10年」製作委員会