イーストウッド「カウボーイとは牛と働く人のことだ」動物たちとの共演を語る!『クライ・マッチョ』メイキング満載の特別映像

クリント・イーストウッドの監督デビュー50周年作品で、彼が監督・主演・製作を担う感動ドラマ『クライ・マッチョ』が、2022年1月14日より公開される。このほど、イーストウッドが動物たちとの共演を語る、撮影の舞台裏を捉えたメイキング満載の特別映像がお披露目となり、併せて、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられた。

本作は、N・リチャード・ナッシュの「CRY MACHO」を原作に、イーストウッド自身が監督・製作・主演を務める。主人公は、かつて数々の賞を獲得し一世を風靡したロデオ界の元スター、マイク・ミロ。その栄光はいまや過去のこと。落馬事故をきっかけに、家族も離散、競走馬の種付けで細々と一人で暮らしていた。だがある日、マイクは元雇用人から、メキシコにいる彼の息子ラフォの誘拐を依頼される。メキシコからテキサスへ…その危険で壮大な道のりは、予想外の困難と思いがけない出会いが待ち受けていた…。

特別映像は、劇中に登場する馬の姿から始まる。イーストウッドは、「カウボーイとは牛と働く人のことだ」と語り、人気を決定づけた「ローハイド」では6年間馬に乗り続けていたと語る。落ちぶれた元ロデオスターを演じたイーストウッドは、数年ぶりにあぶみに脚を置いた瞬間に乗馬の感覚が戻ったという。相棒となる少年ラフォ役に大抜擢されたエドゥアルド・ミネットは乗馬が初めてだった。製作のティム・ムーアは、「馬を手懐けるだけではなく、ラフォが大人になる手助けをする」と馬との心の交流を通して少年を成長に導いていくのだと作品に込められたテーマに言及する。マイクがラフォの前で荒馬を手懐けるシーンでは、「どうやったの?」と問いかける少年に、マイクは「一緒にやった、お前と二人で」と優しく声をかける。撮影に臨んだスタント担当のボブ・ブラウンが「暴れていた馬もクリントに頭を撫でられると落ち着きを取り戻し、文字通り頭を垂れたんだ」と証言する。ティ・ムーアが、「クリントは動物が大好きで馬への思いやりが見てわかる」と続けると、馬を優しくなで、ペットの相談をされるマイクの姿が次々と紹介されていく。

『クライ・マッチョ』で重要な役割を果たすのは、親の愛を知らない孤独な少年ラフォの相棒で“マッチョ”と名づけた闘鶏用のニワトリだ。イーストウッドは、「少年は雄鶏が勝てるようにマッチョという名前を付けた。雄鶏はこの映画の中でとても重要なキャラクターなんだ」と説明する。実はこのニワトリは11羽用意され、それぞれに得意な演技を披露している。「雄鶏によって行動が違う。手を出すと、その手の上に飛び乗る者もいれば、もう片方の手に乗る者もいる。こちらが望めば、攻撃をする雄鶏もいる。見ごたえがあったよ」と場面に応じて起用されたニワトリたちの演技を楽しんだ。「路上で生き延びるためには、マッチョでないといけないと思っている。彼はそういう人間なんだ」というティム・ムーアの言葉の通り、ラフォは強くなければ生きていけないと考える。この後、落ちぶれた元ロデオマンのマイクと親の愛を知らない孤独な少年ラフォはアメリカ国境へと旅を続ける。歳の差を超えて固い友情で結ばれ、ともに成長していく二人には、どんな未来が待っているのか?

▼著名人 絶賛コメント

■東山彰良(作家)
若いころにヤンチャをやった年寄りを演じさせたら、イーストウッドの右に出る者はいない。なんといっても存在に説得力がある。こういう年寄りを見せられたら、年を取るのも悪くないなと思えてくるのだ。

■山田洋次(映画監督)
「もっと老けろ、背を曲げてヨロヨロ歩け!」と叱りつける凛々しい監督と、穏やかに従う老俳優の姿が目に浮かぶ。両方ともクリント・イーストウッドだ。

■ゆりやんレトリィバァ(お笑い芸人)
『グラン・トリノ』さながらのイーストウッドと少年の絆が、胸にグッと込み上げてくるものがありました。最後に何があるか分からないのがイーストウッド監督作品ですが、本当に感動しました。大好きなイーストウッドは永遠の憧れや!

■樋口泰人(爆音映画祭プロデューサー/映画評論家)
存在の絶対的な軽さがあらゆる常識をはるかに超えて、夢のように幽かでしかし消しがたい傷跡のような映画を作り上げた。90歳のイーストウッドが馬に乗って画面を横切る。ただそれだけで涙があふれ画面は霞み、そのぼんやりとした風景の中で、われわれは「永遠」という時間に直面するのだ。

■LiLiCo(映画コメンテーター)
この“強さ”をこんなにも優しく描けるのがクリント・イーストウッドの強さ。

■森直人(映画評論家)
また機会が訪れたイーストウッド詣で。厳粛な気持ちで出向いたら、若作りとも老害とも無縁な、ひたすら聡明でちょっとチャラい不良のカウボーイがいつものように居た。新参の名手ベン・デイヴィスのカメラが捉えた笑顔が眩しい。

『クライ・マッチョ』
2022年1月14日(金) 全国公開
監督・製作・出演:クリント・イーストウッド
原作:N・リチャード・ナッシュ「CRY MACHO」
脚本:ニック・シェンク N・リチャード・ナッシュ
出演:エドゥアルド・ミネット ナタリア・トラヴェン ドワイト・ヨアカム フェルナンダ・ウレホラ
配給:ワーナー・ブラザース映画

【ストーリー】 アメリカ、テキサス。ロデオ界のスターだったマイク(クリント・イーストウッド)は落馬事故以来、数々の試練を乗り越えながら、孤独な独り暮らしをおくっていた。そんなある日、元雇い主から、別れた妻に引き取られている十代の息子ラフォ(エドゥアルド・ミネット)をメキシコから連れ戻すという依頼を受ける。犯罪スレスレの誘拐の仕事。それでも、元雇い主に恩義があるマイクは引き受けた。男遊びに夢中な母に愛想をつかし、闘鶏用のニワトリとともにストリートで生きていたラフォはマイクとともに米国境への旅を始める。そんな彼らに迫るメキシコ警察や、ラフォの母が放った追手。先に進むべきか、留まるべきか?少年とともに、今マイクは人生の岐路に立たされる…。

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