第74回カンヌ国際映画祭主演男優賞、第11回オーストラリア・アカデミー賞最多8部門を受賞した、全世界に銃規制の必要性を訴える契機となった無差別銃乱射事件「ポートアーサー事件」を映画化する『ニトラム/NITRAM』が、 2022年3月25日に公開されることが決定した。併せて、特報映像と場面写真がお披露目となった。
本作は、1996年4月8日日曜日、オーストラリアの世界遺産でもある観光地ポート・アーサー流刑場跡で起こった無差別銃乱射事件の犯人を描いた初の映画作品。コロンバイン高校銃乱射事件の3年前に起こり、2倍以上の死者数を出した通称「ポート・アーサー事件」は、銃規制の必要性を全世界に問いかける先駆けとなり、さらに当時27歳の単独犯の思想的動機が不明瞭であることも拍車をかけ、新たなテロリズムの恐怖に各国が騒然となった象徴的な出来事として、今なお議論が絶えない歴史的な事件である。
本作が描くのは、事件当日に至るまでの犯人の“日常”と“生活”。舞台は、90年代半ばのオーストラリア、タスマニア島。かつて囚人の流刑地だった、観光しか主な産業がない閉塞したコミュニティに暮らす20代半ばの青年が、いかにして同国史上最多の被害者を出した銃乱射事件の犯人となったのか。何より“普通”の人生を求めていた彼が、なぜ銃を求め、いかに入手し、犯行に至ったのか。その不可解な半生が、破格の臨場感と緊張感で描かれる。
主人公ニトラムを演じるのは、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。『ノーカントリー』でデビュー以降、『アンチヴァイラル』『ゲットアウト』『スリー・ビルボード』『フロリダ・プロジェクト』『デット・ドント・ダイ』など現代の名匠たちの作品に相次いで出演する、今ハリウッドで熱い視線を浴びるライジング・スター。ニトラムの内面に巣食う孤独と劣等感、屈折した男性性とナルシシズムを痛々しいまでのナイーブな演技で強烈に表現し、カンヌ国際映画祭、シッチェス・カタロニア映画祭などで主演男優賞を受賞した。
監督は、「現代オーストラリア最高の映画作家」と称されるジャスティン・カーゼル。カンヌ映画祭国際批評家週間特別賞を受賞したデビュー作『スノータウン』以降、マリオン・コティヤールとマイケル・ファスベンダーを主演に迎えた ハリウッド・メジャー作品『アサシン クリード』の監督を務める一方、オーストラリア史の英雄ネッド・ケリーを描いた 『トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング』を国内で低予算で撮るなど、メジャーとインディペンデント、グローバルとローカルの間を自在に行き来し、唯一無二のキャリアを重ねる若き巨匠だ。本作は、カーゼル監督の最高傑作にして到達点と各国映画祭・メディアで絶賛されている。
特報映像では、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ演じるニトラムが子供のときから好きだった花火遊びや、犬や猫との遊びに興じる様子とともに、サーファーに憧れ海を眺める後ろ姿が印象的に切り取られ、彼のパーソナリティの一端が感じられる映像になっている。
『ニトラム/NITRAM』
2022年3月25日(金)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
監督:ジャスティン・カーゼル
脚本:ショーン・グラント
出演:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ ジュディ・デイヴィス エッシー・デイヴィス ショーン・キーナン
配給:セテラ・インターナショナル
【作品概要】 本作は、1996年4月8日日曜日、オーストラリアの世界遺産でもある観光地ポート・アーサー流刑場跡で起こった無差別銃乱射事件の犯人を描いた初の映画作品。コロンバイン高校銃乱射事件の3年前に起こり、2倍以上の死者数を出した通称「ポート・アーサー事件」は、銃規制の必要性を全世界に問いかける先駆けとなり、さらに当時27歳の単独犯の思想的動機が不明瞭であることも拍車をかけ、新たなテロリズムの恐怖に各国が騒然となった象徴的な出来事として、今なお議論が絶えない歴史的な事件である。本作が描くのは、事件当日に至るまでの犯人の“日常”と“生活”。舞台は、90年代半ばのオーストラリア、タスマニア島。かつて囚人の流刑地だった、観光しか主な産業がない閉塞したコミュニティに暮らす20代半ばの青年が、いかにして同国史上最多の被害者を出した銃乱射事件の犯人となったのか。何より“普通”の人生を求めていた彼が、なぜ銃を求め、いかに入手し、犯行に至ったのか。その不可解な半生が、破格の臨場感と緊張感で描かれる。
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