安田顕「再撮影するかどうか」、小池栄子「キャスティングも変わるかも」原作者・つぶやきシローが試写会に呼ばれていないことが判明!

主演・安田顕、監督・李闘士男、脚本・坪田文が、『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』以来の再タッグを組む“喜怒哀楽”サプリメント・ムービー『私はいったい、何と闘っているのか』が、12月17日より公開される。このほど、11月21日にスペースSF汐留にてプレミア試写会が行われ、キャストの安田顕、小池栄子、岡田結実、SWAY(劇団EXILE)、そして李闘士男監督が登壇した。

はじめに、主演の安田顕は「本日はお集まりいただきありがとうございます。いつも直接足を運んでいただいていると思うと、すごく緊張しますが、上映後ということで少し楽な気持ちでお話できると思います。どうぞよろしくお願いいたします」と緊張しながらも感謝の言葉を述べ、小池栄子ら共演者と共に家族を演じた面々が集まったプレミアイベントがスタートした。

家族の大黒柱である、父親・春男を演じた安田は共演キャストについて「助かりました…!(家族を演じるということで)短い時間でコミュニケーションを取って、輪を作っていくということが大事なんですが、そういう部分を小池さんが引っ張ってくださいました」とコメント。一方で「お昼ご飯を(家族役の)子供たちのところにわざわざ椅子を持って行って食べるんですが、特に何も話すこともない(笑)。また椅子を持って自分の部屋に戻るという、謎のコミュニケーションを取っていました」と笑いを誘った。また「安心したのは、休憩中に長女役の岡田さんがお姉ちゃんのように次女役の菊池さんや長男役の春朋くんと接して、輪を作っていたんです。お父さん(安田)は相変わらず黙ってるんだけど(笑)、『みかん食べる?』と間が空くと、自分が持ってきたみかんを周りに勧めていました(笑)」と役に溶け込むように現場の雰囲気を作っていた岡田たちに感謝していた。

春男を支え、伊澤家のムードメーカーである妻・律子を演じた小池は、翌日11月22日が“いい夫婦の日”であることにちなみ、理想の夫婦像について問われると、「やっぱり何があっても一番の味方でいてあげることじゃないですか?」とコメント。「律子は春男に色んなことがあっても、とやかく言わずに信じて、一番の味方でいるっていう女性。なので、今回演じてみて、私も一回り良い女房になれたらなと思いました」と語った。そしてその回答に大きく頷く小学生の小山に監督のツッコミで会場に大きな笑いが起きた。

主人公・春男のように最近、不満や妄想が頭の中で炸裂した出来事を聞かれた長女・小梅役の岡田は「春男って誰かに似てるな~と思ったら、兄だったんです!本当に何も喋らなくて!年々何を考えているのか分からなくて…でもどんどんミステリアスになって好きになっていくんです!この前も一緒に家族でご飯に行って、兄が何も喋らなかったので『何考えてるんだろう…!』って炸裂してたんですが、やっぱりお兄ちゃんのこと好きだなと思いました!」とほっこりする家族のエピソードを口にした。

小梅の彼氏を演じたSWAYは、家族でも「これは許せない!」といったことがあるかと問われると「やりたいこと、興味があることを全部否定されると悲しいですね。心配されながらも後押ししてほしいですね。僕の時はヒップホップミュージックということですごく悪そうな恰好から入って、『何その恰好?』と親に言われましたが、否定はされなかったですね」とエピソードを披露した。

慣れない舞台挨拶で心臓バクバクだという、長男・亮太を演じた小山は、撮影中も緊張したかと問われ、「リハーサルとか含めて、あまり話さないということで、その人の性格とか事細かいことは分からないので接し方で緊張しましたが、撮影が進むにつれて仲良くなれたんじゃないかな」と小学生とは思えない、貫禄ある所感を語った。安田からは「あなたがいてくれるだけで監督の機嫌が良くなる。やること全てをニコニコ見てましたよ」と小山の愛されキャラぶりを称えた。

続いて、MCより原作者・つぶやきシローが試写に呼ばれていないという事実が判明。安田は「私もSNSで見た気がする…」、監督は「前代未聞ですよ!原作者が見ていないということはこの後公開できるか分かりません!撮り直さないといけないかもしれない!」とまさかの再撮影を示唆すると、場内からは笑いとどよめきが沸き起こった。すると小池から「キャスティングも変わるかもしれませんよね(笑)」という言葉に笑いのボルテージは最高潮になった。

盛り上がった場を仕切りなおしたところで、春男の様に定食屋のカツカレーを食べて発散していたことにちなみ、実際に行っている発散方法について問われると、安田と小池はともにお酒を呑むことだと意見が一致。「この間、朝の3時半に仕事が終わって、そのまま8時出発だったけど呑んだもんね」と安田からパワフルすぎるエピソードが。小池も「呑まないとその日がリセットされた感じがしないですよね」と多忙の中の生活の癒しとなっていることをうかがわせた。

ここで、安田から「皆さん!昨日は映画で素晴らしい妻・お母さんを演じてくださった小池栄子さんの誕生日です!おめでとうございます!」とバースデーソングの生歌唱とともに花束のプレゼントが。小池は「感動します。家族に祝ってもらえるのは嬉しいですね。本当に大好きな作品になったので、続編とかどうなんですかね?」と監督に問うと、すかさず安田から「続編の前に再撮影するかどうかでしょ」とツッコまれ、場内は再び笑いに包まれた。

最後に、安田は「1日が思い通りに上手くいったことって私ないんです。小さいことですぐくよくよしたり、あーだこーだ考えることが皆さんもあると思うんです。思い通りにいかない、でもそれでもいいじゃないか!と、もっともっと素敵なことが起きてるよ!ということを気づかせてくれる映画だと思っています。今日はありがとうございました!」とメッセージを送り、盛り上がりの熱が冷めやらぬままイベントは幕を閉じた。

『私はいったい、何と闘っているのか』
12月17日(金) 全国公開
監督:李闘士男
原作:つぶやきシロー「私はいったい、何と闘っているのか」
脚本:坪田文
音楽:安達錬
主題歌:ウルトラ寿司ふぁいやー「今すぐアナタを愛したい」
出演:安田顕 小池栄子 岡田結実 ファーストサマーウイカ SWAY(劇団EXILE) 金子大地 菊池日菜子 小山春朋 田村健太郎 佐藤真弓 鯉沼トキ 竹井亮介 久ヶ沢徹 伊藤ふみお(KEMURI) 伊集院光 白川和子
配給:日活 東京テアトル

【ストーリー】 伊澤春男(安田顕)、45歳。勤続25年の地元密着型スーパーウメヤ(大原店)の万年主任。それでも信頼する上田店長の「春男はこの店の司令塔」という言葉が、今日もやる気を掻き立てる。たまの休みは、息子の少年野球の熾烈なレギュラー争いのために考えた“差し入れ作戦”。またある時は長女の彼氏に父親の威厳を見せつけるための名酒“ナポレオン”作戦。そして仕事では、念願の店長昇進への妄想と現実の狭間で喜んだり落ち込んだりの繰り返しの日々。一見平凡に見えても、彼の脳内は今日も戦場と化す。甘えも嫉妬も憤りも悔しさもすべてを強がりのオブラートに包み込み、日常を戦うこの中年サラリーマンは、束の間、なじみの食堂で哀愁に浸りながらいつものカツカレーを全力で喰らい尽くす。愛する妻や子供たちとのかけがえのない生活と、夢にまで見た店長昇格への長く険しい戦いの果てに待っていた予想外の結末とは…。

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