安田顕「今年の漢字は“闘”!」、来年こそ「酒量、飲みすぎを減らしたい…」『私はいったい、何と闘っているのか』舞台挨拶レポート

主演・安田顕、監督・李闘士男、脚本・坪田文が、『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』以来の再タッグを組む“喜怒哀楽”サプリメント・ムービー『私はいったい、何と闘っているのか』が、12月17日より公開中。このほど、12月18日にテアトル新宿にて公開記念舞台挨拶が行われ、安田顕、小池栄子、岡田結実、SWAY(劇団EXILE)、菊池日菜子、李闘士男監督が登壇した。

はじめに、主演の安田顕は「観てくださって本当にありがとうございます!やはりメディアのみなさんがいらっしゃいますと、テンションもひときわ上がってしまう自分でございます。本日はよろしくお願いいたします」と気持ちの高ぶりと共に感謝の言葉を述べ、小池栄子などと共に家族を演じた面々が集まったイベントがスタートした。

安田は、本作を観た人からの感想について「父と母が見てくれました。役の大・小に関わらず、必ず(自分の出演する作品の)初日に観てくれます。『顕と小池栄子さんはもちろんのことだが、登場人物みなさんがとても素晴らしかったです。周りの方々への感謝と思いやりを忘れることなく、今後も頑張ってください。とってもよかったですよ』といただきました」と父と母から届いた声について教えてくれた。また、春男を支え、伊澤家のムードメーカーである妻・律子を演じた小池は理想の夫像について問われ、「春男さんみたいに優しく包み込んでくれる男性がいいです。一生懸命、真面目で家族想いでそれに尽きるんじゃないですかね」とコメント。それを受けて安田自身は優しいかと尋ねられると「いやぁ、結構したたかですけどねぇ」と会場の笑いを誘った。

イベント中盤、年末恒例となる「今年の漢字」を、用意されたフリップで発表するくだりに。一斉に安田「闘」、小池「穏」、岡田「豊」、SWAY「感」、菊池「新」、李監督「空」と披露された。安田の「闘」は本作のタイトル、李闘士男監督の名前の1文字にもかかっており、これしかないとチョイス。小池の「穏」は世の中は大変だったが、自分の生活を見直して、穏やかに過ごすことができたからとのこと。岡田の「豊」は本作に出会って以来、仕事や人の巡りが豊かになったとのこと。「一皮剥けました(笑)」と自分で言ったことがツボに入ってしまう場面も。SWAYの「感」はコロナ禍で当たり前だと思っていたものがそうではなかったということを感じ、音楽・映画活動で感動、感謝したということでチョイス。菊池の「新」は初めての映画や舞台出演で新しいことをインプットしたということ。李監督の「空」は“今年1年幻のようで実感がなかった、空白のようだった。そしてそんな中、空を見上げることが多かった”ということが理由と語った。また、「来年こそ実現させたい!」と思うことについて、安田は「酒量、飲みすぎを減らしたい…。聞きたいです、これ?」と笑いを誘った上で、「この映画がお正月映画として沢山の人に見てもらえたらいいな」と願いを語った。

最後に、安田は「本当に今日はお集まりいただき、ご覧くださいましてありがとうございます。“ささいな幸せ”“ささやかな日常”そういったものに気づかされる、1~2年だったんじゃないかなと思います。この映画にはそういったものが溢れていると思います。またご覧になった一人一人がそれぞれに主役であると感じることができました。老若男女の方に愛してもらえる映画を李監督は作ってくださったと、感謝しております!」と締めの挨拶があり、盛り上がりの熱が冷めやらぬまま、イベントは幕を閉じた。

『私はいったい、何と闘っているのか』
12月17日(金) 全国公開
監督:李闘士男
原作:つぶやきシロー「私はいったい、何と闘っているのか」
脚本:坪田文
音楽:安達錬
主題歌:ウルトラ寿司ふぁいやー「今すぐアナタを愛したい」
出演:安田顕 小池栄子 岡田結実 ファーストサマーウイカ SWAY(劇団EXILE) 金子大地 菊池日菜子 小山春朋 田村健太郎 佐藤真弓 鯉沼トキ 竹井亮介 久ヶ沢徹 伊藤ふみお(KEMURI) 伊集院光 白川和子
配給:日活 東京テアトル

【ストーリー】 伊澤春男(安田顕)、45歳。勤続25年の地元密着型スーパーウメヤ(大原店)の万年主任。それでも信頼する上田店長の「春男はこの店の司令塔」という言葉が、今日もやる気を掻き立てる。たまの休みは、息子の少年野球の熾烈なレギュラー争いのために考えた“差し入れ作戦”。またある時は長女の彼氏に父親の威厳を見せつけるための名酒“ナポレオン”作戦。そして仕事では、念願の店長昇進への妄想と現実の狭間で喜んだり落ち込んだりの繰り返しの日々。一見平凡に見えても、彼の脳内は今日も戦場と化す。甘えも嫉妬も憤りも悔しさもすべてを強がりのオブラートに包み込み、日常を戦うこの中年サラリーマンは、束の間、なじみの食堂で哀愁に浸りながらいつものカツカレーを全力で喰らい尽くす。愛する妻や子供たちとのかけがえのない生活と、夢にまで見た店長昇格への長く険しい戦いの果てに待っていた予想外の結末とは…。

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