新鋭・太田光海監督がアマゾン熱帯雨林での1年にわたる壮絶な住み込み撮影を経て放つ渾身のドキュメンタリー『カナルタ 螺旋状の夢』が、10月2日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。
英国・マンチェスター大学で映像人類学の博士課程に属していた太田光海は、卒業制作のためエクアドル南部のアマゾン熱帯雨林に住むシュアール族の元へと向かった。部族の知恵を受け継ぎ、森で自ら薬草を発見して回るセバスティアンと、初の女性村長であるパストーラ夫妻の家に1年間住み込みながら、太田は丹念かつ詩的に彼らの日常をすくい取っていく。夢を通して絶えず更新を続ける彼らの知られざる人生観と、その生き様とは?極めて個人的視点のカメラは、彼らの住むエコロジカルな世界の深淵に躊躇なく身を投げることで、観るものを否応なく未知なるものへと引き込む。生と死が渦巻き、過去と未来が激しく交錯する現代の森に生きるアマゾン先住民。本作はその姿をかつてない形で描き出す。
予告編は、太田監督自らが編集。テロップやナレーションなどを排し、ギリギリまで情報をそぎ落とし、観客の想像力と感性に委ねる構成の映像になっている。
『カナルタ 螺旋状の夢』
10月2日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督・撮影・録音・編集:太田光海
サウンドデザイン・サウンドミックス:マーティン・サロモンセン
カラーグレーディング:アリーヌ・ビズ
出演:セバスティアン・ツァマライン パストーラ・タンチーマ
配給:トケスタジオ
©Akimi Ota